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　織田、織田……

　好きだよ。　
　大好きだよ。

　違うの。
　好きなんかじゃ……ないのに。

　あふれてくる涙。　
　いくら拭っても無駄で。

　どうしたら、この気持ち抑えられるの？
　織田に、好きな人がいるって知ったらあきらめられるのかな？
　彼女がいたら、抑えられるのかな？

「……いっそのこと、そうだったらよかったのに」
　わたしは小さくつぶやくと、そのまま教室に戻った。


　誰もいない教室はなんだかさびしくて。
　わたしはいつも窓から見ていた織田を見ることなく、そのまま席に着いた。

　……もう、見ない。
　決めた。　

　もう、見ない。
　見れない。


　どうして、いつからこんなに好きなんだろう。
　どうして、いつからこんなにいくじなしなんだろう。
　どうして、いつからこんなに勇気がないんだろう。


　自分が嫌で嫌でしょうがなくて。
　そのまま、考え込んでいるうちに机に顔を伏せてしまった——————