ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

有梨花が複雑骨折をした—その噂は、瞬く間に広がった。

だが、その噂には絢音が関わっているという噂もくっ付いてきた。

「ねぇ凛ー、有梨花が交通事故に遭ったって噂だけどー」

私、秋本凛はそのどちらの噂も知らなかった。

「え!?有梨花、交通事故に遭ったのー!?」

「…らしいよ。でもね、こんな噂もあるんだよ…!!」

その女生徒は絢音の噂をこそっと耳打ちした。

「ええぇえぇえぇ!?絢音がぁ!?」

凛が思わず大声で言ってしまった『絢音』という名前は、本人にも聞こえてしまった。

「…あたしがどうかした?」

絢音が凄みのある顔で睨んできた。

クラスメイトは慌てて凛の口を塞ぎ、

「べっ別に??」

と明らかにバレバレの口調でとぼけた。

「ふん、ならいいけど。」

絢音はツン、として自分の席に戻っていった。

「何あの態度!!ウザー!!」

クラスメイト達も自分の机に戻っていった。

だが、凛はさっきの噂のことをずっと考えていた。



『—絢音がネットで夢喰いとかゆー奴に頼んで事故らせたらしいよ。』