コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 巫女の少女と命使いと ようやく更新再開! ( No.75 )
日時: 2010/11/23 08:41
名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: NhgkHXib)
参照: http://ameblo.jp/mekurumekunovel-blog/

 結論。見つかりません。
 もうすでに全ての生気を放出しきり、枯渇しきっていた俺に意識という名の物がまだ残っていた事が、我ながら不思議である。
 今俺はどこだかわからん和室に居る。ウェアーイズヒアーと大声で叫びたい。
「……なんか、もうどうでもよくなってきたな……」
 そうは言っても、とりあえずその部屋から出る。これ以上変化の無い所に居たところで、状況に進展が起こるわけがないからな。
 廊下にはまだ行ってない部屋が四部屋ほど。今までに探してきた、物が山積みになってない部屋は十部屋ほどになる。
 一つ一つの部屋に時間はかからないのだが、十部屋もおんなじことをやってると、どうやったって飽きるのだ。
「だから言ったんだ。俺は選ばれた人間なんかじゃねえって……気のせいだっつーの」
 荒々しく足音を立てながら、廊下を歩いて次の部屋の扉の前に立つ。
 見飽きた引き戸だ。俺は一度舌打ちをしてから開いた。中には布団が敷かれており、そこに人が寝ていた。
「神之宮か」
 そこに寝ていたのは、無表情がデフォルトの少女である神之宮だった。
 初期設定値が無表情とは悲しい人間だとは俺も思うがな、これが事実なんだからしょうがない。
 こいつの顔面に表情という名の物が生まれたことを、俺は今まで片手で数えられるほどしか見たことがないのである。皆さんもご存じだろう。
 神之宮はこちらに気が付いていないようですうすうと静かに寝息をたてていた。
 もしもここで変な事を想像した方、俺の信念を忘れているだろう。俺は今は恋だの愛だのに興味は無えんだ。
 これについては後々語りたいものだ。そうすれば、恋などというくだらないものにうつつを抜かすことが、いかに愚かなことか気づくだろう。
 勿論、これは俺個人の意見であるので、全員が全員に当てはまるものではないのだから、押しつける気はない。
 ないが、こういう意見があると言うことも知っておいていただきたいものである。恋愛肯定派の方々も。
 おっと、こんな事を考えてる場合ではない。
 神之宮が寝ている部屋に入った俺は、とりあえず部屋を見回した。
 布団、箪笥、押し入れ、畳、見れば見るほど何もない部屋だ。
 でもこいつのことだから、部屋には何もないであろう事は予想済みだったので、もしもこいつの部屋がここだと言われても、俺は信じられる自信がある。
 だがしかし、もしも仮にここの部屋がこいつの部屋だったとしたら、おそらくこんな無防備の状態で開放してはいないだろう。
 鍵は無理にしろ、何かしらの注意書き的な物が置かれているはずだ。
 俺が来る可能性はあるんだからな。だったら躊躇なんかせずにガンガン探させてもらうとしますよ。
「物があるとしたら押し入れと、箪笥くらいか」
 俺は神之宮を起こさないように配慮をしたうえで部屋に侵入。押し入れを開けた。

 ————ドクンッ————