コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

#1「マンホールvs地底テクノロジー」 ( No.6 )
日時: 2010/09/26 16:31
名前: 紅蓮の流星 ◆vcRbhehpKE (ID: Da9K.gCv)

「成程、つまり・・・」
俺の城(二階建ての一軒家、築十四年)、王の間(俺の部屋、六畳間)。
俺は胡坐をかき腕を組み、今目の前にいる頭からドリルが生えた色白男から聴取した情報を
理解、分解、再構築し、その結果の答え合わせをしていた。
「つまりお前は地底人、中学卒業と同時に一人暮らしをする決意を固め上京・・・
 もとい上地してきた、そういう事か?」
「まあ簡単に言えばそんなとこだ」
地底人もまた胡坐をかき、ドヤ顔で言う。
「・・・成程成程、そういうことか」
俺はポケットから携帯を取り出し、頭ドリルに向かって言う。
「俺は優しいからな、選ぶ権利を与えてやるよ。
 警察と精神科、どっちに連絡して欲しい?」
「Σどっちも嫌に決まってんだろ!
 何で俺を変質者前提で見てんだよ!?」
「どっからどう見ても変質者にしか見えねえからだよ!
 何だお前人がやっとこさ涼宮ハ●ヒよりも憂鬱な学校での半日を終わらせて
 さあニコニコの作業用BGMをリスニングしながらさあネットで小説を読もうかなとか
 wktkしながら考えてた時に俺の前方60cm先のコンクリからボゴッと地面からコンニチハとか!
 ガラにもなくビビったわ!正直少しチビるかと思ったわ!
 アレか?新手の下着覗きか?俺の妹のスカートを覗こうとして待ち構えていたら俺だったってか!?
 貴様俺の妹に手を出そうとするとは許せん!故郷よりも遥か下に叩き落としてやるぅあああ!!」
「落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け!!てかハル●より憂鬱ってそれ結構普通のテンションじゃね!?
 てかここに出てきたのは偶然だっての!ガチで!」
「言い訳なら閻魔に舌とそのドリルぶっこ抜かれてからにしろやぁぁぁ!!」
「Σドリルはマジでやめてぇぇぇぇ!!」

〜十分後〜

「・・・成程、つまり別に狙ってここへ出てきた訳でもなく、只地上に出ようとして掘り進んでいったら
 偶然俺の目の前に出た、と」
「ぜえ・・・ぜえ・・・い・・・いえす・・・(地上人怖え・・・)」
地底人は息を切らせて言う。
「てか信じてくれんの?俺が地底人だってこと」
もう息整ってるし。タフだな。
「むう・・・そうだな・・・。
 何か証拠見せたら認めてやるよ」
「たとえばどんな?」
「お腹のポケットから色々便利な道具出したりとか」「絶対言うと思った!そんなのねえよ!」
「指の先と先を合わせて光放出したり」
「それどちらかといえば地球外じゃね!?」
「チャリのカゴに乗ってチャリごと飛んだり」
「同じような突っ込みはしねえからな!」
「ああ、てかそのドリル抜けば早えか。血が出れば本物」
「Σまだ諦めてなかった!ドリルはマジでやめてホントお願いします
 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「じゃあ何ができるんだよお前一体・・・」
「フフフ・・・聞いて驚け。地底人の知能指数・身体能力はなんと!
 地上人のそれの1,0倍に値する!!」
「あ、もしもし警察ですか?」
「やめてぇぇぇ!!
 てかマジレスすると土遁の術使えるぜ」
「マジで?」
「何なら今ここでやってみせようか?」
「お前亡霊になりたいのか?」

〜近所の公園〜

「よし、じゃあ見せてやるよ。地底人のドリル、その真髄!!」
そう言い、ドリルオンザヘッドは水泳の飛び込みのような姿勢をとる。
「がんばー」
今の適当な声援は俺。てか何で午後四時のこの時間帯のこの公園に誰もいないの?
ああ、アレか。ポケ●ンのブラックとホワイト効果か。
畜生アルビノ小学生共め俺にもやらせr・・・もとい、たまには外で遊ばなきゃあ駄目じゃないか。
いやニコ厨兼ハンターの俺が言えたアレじゃないか。3rd早く発売しねえかな。
「どうだ!見たか!?」
不意に、ドリラー(『スリラー』みたいな発音で)が泥だらけで言う。
「ああ、いやすまん。ポ●モンの種類は最終的に何体まで行くのか気になって見てなかったよ」
「確かに気になるけど!
 仕方ない、もう一回見とけ、いいか、絶対よく見とけよ!いいな、絶対だぞ!」
「どこの大御所芸人だよ。
 てかさっきから思ってたんだけどお前なんでそんな地上のメディアに詳しいんだよ」
「いったれぇぇぇぇ!!」
俺の言葉を全く聞かずドリルロイドは見事な弧を描き地面へとダイブする。
「あ、ちょ、オイ!!」
そして奴のドリルの矛先は運悪くアレへと・・・!
「ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「バカ、お前そこは・・・!」
俺の制止も間に合わず、出来損ないカポ●ラーは・・・
・・・マンホールを堅く閉ざす鉄の蓋に激突した。

「・・・己のドリルを過信しすぎた結果がこれだぜ・・・」
「・・・とりあえず血は出たから本物な」

〜再び、王の間(しつこいようだが、俺の部屋)〜

「そういやまだ名前聞いてなかったな」
正直もうあだ名のネタが尽きた、頭から生えているドリルに包帯を巻いた男に言われた。
「名乗るほどの者ではない・・・いやすまん。一生に一度は言ってみたかっただけだ。
 日出 将彰(ひので まさあき)。マ●ケルジャクソンと呼んでくれ」
「よし、江頭と呼ぶことにしたよ。よろしくな江頭」
「ぶっ飛ばす。
 ところで、お前の名前は?正直さっきから心の中で色んなバリエーションで呼び続けて疲れたんだが」
「ああ、俺の名前は奥州筆頭伊達●宗・・・」
「ハイ画面の前の皆さん、どうぞこいつのドリル引っこ抜いてやってください」
「いやホントスイマセンでした。
 ・・・俺の名前は『ドリル』。命名は母さんらしい」
「・・・それマジ?」
「マジ」

今回のまとめ:マンホールの強度はマジで半端無い。