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警視庁特殊能力一課“Almighty” ( No.15 )
日時: 2010/10/07 18:19
名前: 麿ん堂 (ID: 0wOvjTDj)


第3話「仲良くしましょう」

皆様、こんにちは。
只今幸せ最高潮の不破千裕で御座います、ハイ。
え?何で幸せかって?
だってさだってさ、隣にベリーベリーキュートなカワイ子ちゃんがいらっしゃるんだよ?!
最高です。眼福です。
神様、これ以上の幸せは望みませんから、

何か話題をくれぇええええっ!!!

そう、可愛い子が私の隣に座った所までは良かった。
しかし、話す事も無く30分ぐらい経ってしまった。
馬鹿っ!私の馬鹿ぁっ!!
さっきから頭をフル回転して話題を探してるのだが、全然話題が見つからない。
Σ ハッ!!考えだけで探しているから見つからないのかも!!
という事で脳内シュミレートしてみた。

−ゲームの話−

「あ、あのさ、この後ゲーセン一緒に行かない?」
「・・・・・・。」
「あっ、じゃあ最近ハマってるゲームってある?私は格ゲーにハマってるんだー」
「・・・・・・。」

・・・駄目だ。
あんな可憐な美少女がやる様なゲームを私は知らない。
だぁあああ!!何で同じ生き物なのにこうも違いがあるんだぁー!!
私のガサツ女ー!!
えぇい!次だ、次!!いってみよー!!

−アニメの話−

「ねぇ、好きなアニメってある?私は“北斗の拳”とか“巨人の星”とかが好きなんだー」
「・・・・・・。」

のぉおおおおっ!!
何なの私!!何処の親父だよ!!
しょうがないじゃないか!好きなんだよ!漫画全巻揃えちゃってるんだよ!!
・・・どうやら私の趣味は現代の女子には程遠いようです・・・。
うわぁああん!!

とか脳内で想像してたら制服の裾が引っ張られる様な感覚がした。
振り返ると美少女ちゃんが私のブレザーの裾を弱々しく引っ張っていた。
ちょ、ちょっと待って。
私は身長160センチ、美少女ちゃんは身長約150センチ。
となると、必然的に美少女ちゃんは上目遣いになりますね?
・・・・・・。
血液、足りるかな・・・。

「あ、あのぉ・・・・・・」

美少女ちゃんがか細い、けれど鈴を転がす様な可愛らしい声で私に話しかけてきた。

「ん?何かな?」

なんて平然と返事をするけど、実は心臓飛び出しそうなくらいドキドキしております。
ぐはぁっ!上目遣いの破壊力、恐るべし・・・っ!!

「な、まぇ・・・」

ん?名前・・・って言ったのかな・・・?
もしや名前で呼んで欲しい、とかぁあああっ?!
何それ!!最高じゃん!!

「も、勿論!えーっと・・・幸沙ちゃん、でいい?」

私がそう言うと幸沙ちゃんは俯いてしまった。
顔は林檎の様に真っ赤っか。
私が名前呼んじゃったから?!
それで顔が真っ赤になるくらい怒ってんの?!
クスン・・・、ちょっぴりショックだ・・・。
私が少しションボリとしていたからか、幸沙ちゃんは慌てて頭を横に振った。
え?違うの?

「名前・・・教えて、下さい・・・」

え、私の名前?
・・・そーいえば、自己紹介まだだったっけ・・・?

「私は不破千裕。中3だよ。よろしくね?」

なんという失態だ。
自己紹介もせずにあんな事を考えていたのか・・・。
そりゃあ、あっちだって話しづらいだろう。
謝罪の意味を込めて笑った。
すると忽ち幸沙ちゃんの顔はまた真っ赤に。
え!私そんなに変な顔だったのか?!

「・・・あの、名前」

なんと!聞き取れなかったのか!!

「・・・僕の名前、呼び捨てでいいです・・・千裕先輩っ」

きゃぁああああああっ!!
美少女に抱きつかれちゃったよ?!
うわー、うわぁーっ!
すっごいふわふわほわほわ良い香り!(←変態。
・・・ん?嬉しすぎて忘れてたが、この子「僕」って言わなかった!?

「さ、幸沙・・・。君・・・男?!」
「はいっ!そうです、僕は男です!さっすが千裕先輩!凄いですっ!一生ついて行きます!!」

・・・・・・。
うそだぁあああああっ!!
嘘だよね?こんな美少女なのに男だなんて嘘だよね?!
うぅ・・・、詐欺だぁ・・・。

そう思いながら私に抱きついている幸沙を見る。
う・・・、やっぱ可愛い・・・!!
・・・えぇい!この際、男でも女でも何でも可愛いかったらいいや!!
幸沙の頭を髪型が崩れないようにそーっと撫でる。
一瞬驚いたような顔をしたけど、すぐに安心したような笑顔を綻ばせた。
その笑顔に私はノックアウト。

あぁ、神様。
どうやら私、暫くはこの子に釘付けです。

(取り敢えず、仲良くってことで)