コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 腐れ勇者とふざけた魔王 オリキャラ募集中 ( No.16 )
- 日時: 2010/10/17 15:41
- 名前: できる事なら私は猫になりたい (ID: NN.yKTYg)
勇者は呪文を唱え、剣を光へと変えた。
その光は俗に言う白魔術の聖剣の状態であり、対魔王、対悪魔で唯一、一撃で大きなダメージを与える事が可能な物だった。
それ故、扱えるようになるまではかなりの修羅場をくぐらなくてはならない。
案外努力家かコイツ?
「小娘ェ、貴様に言っておく。悪魔、もし魔王であればこの剣の一振りで貴様はこの世に別れを告げる事になるぞ」
いや、前言撤回。
コイツとんでもないピ——だ。
コイツは既に英雄になる事での富と名声以外望んでいないピ——野郎だ。
最悪だなコイツマジありえない。
そんな表情を見てか、勇者の剣はよりいっそう光を増した。
「貴様、今俺のことを鼻で笑わなかったか?」
「いや、笑ってなどいない。アホだとしか思えんだけだ」
クックックとアデルは笑うが、それもオタの心をくすぐる材料になってしまうのだろうか。
この腐れ勇者、鼻血ダーダー流してる。
そんな物を見て引いたアデルの隙をこのド腐れは見逃さ無かった。
その一瞬の隙を突き、アデクに襲い掛かる。
この絵面では、単に勇者は変態で、魔王が襲われる少女と言うなんともワケのわからない状態だ。
この状態で抱きつくのではないだろうか? とまで連想させる表情を勇者は浮かべている。
そんな妙なピンチの魔王の後ろから、巨大な鉄球がアデル擦れ擦れを掠め、勇者を叩き飛ばした。
目つきの悪い緑目が飛んでいった勇者をにらむ。
こっちが本物の魔王じゃないのか?
とまで思うだろうが、使い魔である。
「アデル様! こちらへ。と言いたい所ですが何ですか、魔王ともあろう方があんなド腐れにやられたとあっては他の魔族たちに示しが付きませんよ! 昨夜私が枕にゴキブリを仕込んだ時のあの悲鳴もです!」
最初のお説教はいやそうな顔をして聞いていたアデクだったが、言葉が後半に行くにつれて顔色が一気に変わった。
「……枕にゴキブリ入れたのは……テメーかぁぁあ!」