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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 腐れ勇者と病んでる魔王 ( No.3 )
- 日時: 2010/10/16 17:13
- 名前: 猫になりたい (ID: NN.yKTYg)
あいも変わらず勇者はニヤニヤし、
「オマエ、偽者か?」
などと魔王に問いかける。
まあまさかこんな少女が魔王であるはずがないという先入観を持ちながら。
しかし、
「いや、我こそは魔王アデルだ」
少女は魔王であると主張する。
そんなわけもないと思ったまま、
「ならば俺に切り殺されて良いというわけか?」
脅し混じりの台詞をはき捨てる。
まったく、本当に腐れた勇者だなオイ。
「我を殺せると言うのであればな」
魔王もとい少女は豪語する。
態度はでかいが、姿の問題でまったく威圧にすらなっていなかった。
それどころか、オタクがいれば、
「アデルちゃん萌え〜」
と言いながら抱きつくであろう状態だった。
そんな事など知るよしもなく、少女は手のひらで炎をクルクルと回すと勇者への攻撃を再開した。
無数の火炎弾が勇者めがけて飛んでいく!
しかしまあ、先ほどから思っていた事なのだが、
「威力がねえッ! その辺の低級魔獣の方が強かったぞ!」
まあ、そりゃそうだ。
この魔王は危険に瀕した時だけ元の力を扱える。
埋まる所勇者のピンチ状態でなくては力が発揮できない魔王なのだ。なんだそれ?
勇者の剣が魔王めがけて突っ込んでくる、
「キモ面を……近づけるな愚か者ぉ!」
そんな勇者を今までにない威力の火炎弾が弾き飛ばした。
それを受けた勇者は、
「のぎゃー」
と言うふざけた悲鳴を上げ、頭に燃え移った炎を叩き消した。
この魔王、ふざけているが強い!
「貴様、最初のイメージがもう無いな。ただの変態にしか見えん」
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