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Re: キーホルダー。友情×恋 ( No.44 )
日時: 2010/10/29 18:04
名前: まっしー (ID: davGQFI2)

♯5「キミの笑顔。」

あたしに、新しい友達ができた。


「ねぇねぇ。白石さんって三浦愁と付き合ってるの〜?」

「い、いえ。付き合ってなんかありませんよ?」

「そうなんだー。ねぇ。友達にならないッ!?」

「え?…い、今なんて—————…。」

「あたしね、本当はずっとずっと白石さんと仲良くなりたかったんだー!!」

「ありがとう…。うん。友達になってください!」

「アハハッ!白石さんっておもしろいね。安佳里って呼んでもいい??」

「うん。あたしはなんて…。」

「んーと…。あたしは、平沢茜だからもう茜でいいよ!!」

これは、三浦愁のおかげ?

三浦愁といなかったら茜と友達になれなかった。


**

〜給食〜

「へぇ!良かったじゃん!!友達になれて!!」

「うん。多分…。アンタのおかげだと思う。…ありがとう。」

「え!?なんか面と向かって言われると照れるな…。」

キュン…。

やっぱり、あたしは——————…三浦愁に恋をしてるんだな。

でも、あきらめなきゃいけない恋…。

…初恋がこんなに切ないものだと思わなかったな。もっとキラキラしてると思ってた。

こんな恋があることが初めて分かった————…。


**

「アハハッ!!それはないって〜もう、安佳里ってばッ!!」

「え〜そうかな??」


ひなじゃない、新しい女の子の友達。

この子もいい子ですぐにあたしは、打ち解けた。


「あ、次…視聴覚室だよ!急ごッ!!!」

「あ、待って、茜!!!」


ドキン———————…。

…三浦愁…??

走って教室に向かってるみたい。

教室ってことは、あたし達の所も通るのか。

でも、次…視聴覚室なんだけどな…。

「アレ?…あれは—————…三浦君じゃない?」

「うん…。」

「安佳里ッ!視聴覚室の事、教えてあげなッ!!」


茜には、誰にも相談できなかったこの気持ち。

この気持ちを————————…伝えられたんだ。茜は、応援するよって言ってくれた。

茜は、あたし達と同じクラスの『佐藤啓太』っていう…三浦愁とけっこー仲がいい男の子だ。

でも、あんまり関わったことはない。

あの人は————————…一体どんな人なんだろう。

そんなことを思った。

「ちょ、安佳里!何してんの?はやく言いなッ!」

「あ、うん!」

三浦愁がこっちに向かって走ってくる。

「ね、ねぇッ!次、視聴覚室だよ??」

「えッ!?そうなのか?聞いてねー!啓太のヤツ…だましやがったな。」

「だましたって…(苦笑)」

「あ、それはそうとありがとなッ!!」


キュン…。


こうやって、あたしは期待しちゃったんだね。

まだ、キミはひなの事が好きだってことを忘れて————————…。

キミの笑顔に騙されちゃったんだね。

気づいていれば、こんな思いはしなかったのかな?

『初恋は実らない。』こんな言葉、どこかで聞いたことがあるよ?

本当なのかもしれないね。

あたしの初恋は—————————…一体どこに向かっているんだろう。







♯5終了。