コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Heart Break No Wing 1話 ( No.1 )
日時: 2011/01/07 11:25
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

俺は、桜野 優羽...
理系が大好きな俺は咲崎南工業高校の工業化学科に入学した。
中学時代、友達からの誘いで3年間バレーボール部に所属していたが、あと一歩のところでレギュラーを落とし、補欠のアタッカーだった。
この反省を生かして、高校では何か新しくてあまりメジャーではない部活に入ろうと思っていた。
...そのスポーツがバドミントンというものだった。


_____入学12日目...入部初日

俺は、電車通学だ。
毎朝5時に起きる...そしてそのまま顔を洗い、制服に着替え、1週間ほど前に行われた「バドミントン部入部説明会」で渡された紙通りのものを準備する。
三日前に買った、ラケットバックその中に同じく三日まえに買った、ラケット(T-3)を入れる。
その他、着替え、飲み物などを入れ、俺は大きなラケットバックを背負い、自転車に乗る。
自宅から駅まで15分、さらに電車で40分そして、学校まで自転車で25分という距離だ。

俺がいつも乗る電車は、5時50分発の始発電車だ。
その次の電車は、7時3分発の電車...ちなみにみんな電車通学の人はこっちの方に乗る..故に混む!!
俺は、人混みが大嫌いだ!!だから人がいない始発にわざわざ早く起きて乗り込む

そうこうしているうちに駅に着いた。
...と同時に電車が来る。
俺は、始発に乗り込む.......

___一つ目の駅通過___二つ目の駅通過___三つ目、四、五、六つ目の駅......来た!!

...俺の気になるあの子は、六っつ目の駅でいつも一人で乗り込む。
制服から見るに、隣の晴華高校の制服だ。
その子は、耳にイヤホンを付けて、いつも何かの本を読んでいる。
....俺の視線は、俺の斜め前に座っているあの子に行ってしまうが、目が合いそうになるとそむける..の繰り返しである...話かけてみたいが、自分にそんな勇気はない。

____とうとう電車は、目的の駅に着いてしまう。
今日もあの子と会えてよかった。
俺は、毎日素直にそう思う...またこれが始発に乗る楽しみでもある。

...駅について、そんなことを思いながら自転車小屋に向かう。
俺の自転車は、そこに置いてある。

みんな、二、三人のグループを作り、自転車に乗り登校しているが、俺は、入学したてでこっちに友達もいないので、一人だ。

___そして、高校手前のコンビニで朝食を買う。

______7時35分咲崎南工業高校 通称(咲南)
に到着する。
一年棟は、三階
二年棟は、二階
三年棟は、一階
と言うようになっており、プールは屋上に設置されている。
この工業高校には、4つの科がある...機械科、電気科、工業化学科、建築科...俺は、工業化学科だが、工業化学科は、毎週水曜日と金曜日が実習の日といって、それぞれの専門教科を学ぶ。
周りを海に囲まれた沿岸沿いの高校だ。

三階の教室に入る。

...教室には、まだ誰もいない...俺は、自分のせきに着いて、先ほど買ったコンビニのおにぎりを食べる。

...俺がおにぎりを食べ終わるとほぼ同時に教室のドアが開く。
...入って来たのは、打矢だ。
打矢とは、この高校に入学して初めての友達だ。
打矢は、いつも決まってこの時間にくる。
自宅から、家まで約50分かけて自転車でくるそうだ...こんなに朝早く来るのは、俺達くらいだから自然に友達になれた。

「おはよー打矢」

「おーす」

「いよいよ、今日から部活だな」

「ああ、そうだな〜...俺さ〜中学んときバスケやっててずっと補欠だぜ...なんだか自信ねぇ〜」

「俺も俺も、中学んときバレー部補欠アタッカーだから!!」

「おい!!、そこ自慢するとこじゃねぇ〜ぞ」

「俺らの他にどんなやつが来るんだろ〜な」

「まぁ、俺らみたいな落ちこぼれか、すっげ〜やつがくるんじゃね?」

「すげ〜やつ?」

「ああ、わりィー、俺昨日の英語の課題まだなんだわ〜」

「ふふん、俺はちゃ〜んとやってきたぜ〜」

「頼む!!、見せてくれ!!」

「これで、貸し一つな♪」

...俺たちは、こうして今日の朝を迎えた。