コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Heart Break No Wing 3話 pt1 ( No.15 )
- 日時: 2010/12/15 13:27
- 名前: 皐月 凪 (ID: VozPDcE.)
______新人戦翌日。
新人戦が終わったばかりだというのに練習だ
新キャプテン、俊介先輩の号令に続いて俺たちは集合し監督を待つ。
しばらくすると第二体育館の扉が開き、金子監督が姿を現した。
「まず一年生、よく頑張ったと言いたいが.............それ以前に反省すべき点がいくつかある、今日から全県新人に向けてそこを修正しなければならない、言っておくが地区の大会と違い、全県新人はレベルが高い.............お前ら、ここで気を抜くと一気に地の底をみるはめになるぞ..........二年生は、来年の最後の総体に向けて今から技術、体力共にレベルの向上をはからなければダメだ、今回の大会で一年を見て学ぶべき点はいくつかあっただろう..........もう一度、初心に返って練習する必要があるな............よし、みんな今日は羽を打たず、初心に返り、ランニング、筋トレ、基礎体力をもう一度付けてもらう、いいな!!」
.........初心を忘れずに.......いい言葉だ
確かに入部して5ヶ月とちょっと........部活にも慣れてきて、初心を忘れかけていたような気がする。
........でも一つだけ言える
入部したときよりは、確実にあの子に近づけた。
「はい!!!」
俺たちは、監督に元気良く返事をし、第二体育館を出ようとした...
「ちょっと待て、一つ言い忘れた........いきなりだが明日、晴華高校に練習試合を申し込まれた.......行きたいやつは〜.......」
監督の問いにみんな目をキラキラさせて手を挙げている。
.......そりゃしょうがない、晴華高校は女子校、そこにほぼ男子校に近い工業高校の生徒が行きたく無いわけない。
「.....そりゃそうだわな、よし、今日一番早くメニューをこなした順番に晴華につれて行ってやる...........先着7名様♪」
監督がそう言った瞬間、俺たちバドミントン部員は全員もの凄いスピードで、第二体育館を飛び出した。
「悪いが、俺は晴華に行かせてもらうぜ〜♪」
俺の隣で文耶が言う。
「新人戦ではお前に負けちまったけど、今回は負けないぜ!!」
俺たちは、猛ダッシュで外に飛び出した。
_______外周15㎞地点。
現在トップ
文耶
二位
優羽
三位
岡見
四位
俊介先輩
五位
倉町先輩
六位
打矢
七位
葛西先輩
...............
と言う感じだ。
以外に一年生が上位グループに固まっている
駅前を爆走している俺と文耶は、ほぼ互角。
文耶は爆走しながら、俺に話しかける
「そういや、晴華高校ってお前の気になるあの子の学校じゃないのか?」
そう、その通り.......晴華高校はあの子の通う学校でもある
「そうだ、だから尚更頑張んなきゃなんねぇ〜〜〜〜!!!!!!!!!」
俺は、ここからラストスパートをかける.....
「.......フッ、面白くなりそうだ」
文耶も後から追いかけてくる
_____ゴール
一着
優羽
二着
文耶
三着
俊介先輩
四着
岡見
五着
打矢
六着
倉町先輩
七着
葛西先輩
と言う順番だった。
俺と文耶は、休む間もなく第二体育館に戻り、腕立て、腹筋、背筋、スクワットを始める。
後から入ってきた先輩達も筋トレを開始したみたいだ。
「そんなに晴華に行きたいか?」
俺の右隣で筋トレする俊介先輩が尋ねる。
「行きたいです!!」
「どうして?、女子がいるから?」
「それも多少ありますけど..........もっと大きなことです!!」
「そっか♪、晴華には、俺の彼女もいるからさ...」
俊介先輩が笑顔で言う。
イケメンで優しい俊介先輩に彼女がいてもおかしくない..................
でも、不安になるのはなぜだろう.......
「先輩!!、その............なんでもないです...」
俺は俊介先輩になにか言おうとしたが、言えなかった。
俺は、不安な気持ちを抑えながら筋トレに励んだ