コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Heart Break No Wing ( No.39 )
- 日時: 2011/02/16 10:33
- 名前: 皐月 凪 (ID: VozPDcE.)
_______いよいよ初デートも終盤......
あのあと、俺は恥ずかしさのあまり一口だけチョコパフェを貰い、あとは、全部志乃に押しつけてしまった...
その後、ファンタジーものの映画を見て、今は駅近くのカラオケボックスにいる
今日は、デートの約束時間までには集合できたが、先に志乃を待たせてしまっていたり、寝癖がついたままだったり、色々と志乃に迷惑をかけてしまった.....
俺の中で、今だデートの時ですら心のどこかに引っかかっていることがある.........
______最大のパートナーである文耶を失ったこと
「ねぇ、次優羽の番だよ♪」
俺の目の前で、今はやりの曲を歌う志乃
俺にマイクを向けて言う
「あ、うん......」
つい、声が低くなってしまう
その時、流れていた音楽が消えた.......
マイクを元の位置に戻す志乃
「どうして私に相談してくれないの?」
志乃が突然いいだした言葉に、まるで俺の心を覗かれているかのようだった
「えっ....」
「私は優羽の彼女なんじゃないの?......こんな私にだって相談に乗ってあげることくらいできるよ......」
俺は、一人で抱え込み過ぎたのかもしれない....
でも今、俺の目の前には
___________パートナー(彼女)がいる
「.......俺の相方のことなんだけど......」
俺は、心にこもっていた気持ちを少しずつ志乃へ向けて発信する
志乃は、何も言わず頷いてくれる
「あの全県新人で.....肺に穴が空いて.......それで、それで..................もう、試合が........出来ないって」
俺の瞳からは熱い雫が流れる......
俺の側に来て、肩を抱いてくれる志乃
俺は、その暖かさを感じながら言葉を続けた....
「.....あいつは、言ったんだ...あの最後の試合の時、倒れながらも俺と一緒に試合がしたいって.........あの時試合を中止していれば、文耶は助かっていたかもしれないのに.......」
「優羽は優しいね、パートナーの願い叶えてあげたんだから」
志乃の声が聞こえ、目線を上にやる...
志乃も泣いていた......
「ごめん.....」
その時、俺の背中は背中を叩かれた
「心のどこかに想いが残るのはしょうがないよ........でも、前に進まなきゃ!!、優羽が落ち込むことなんか、パートナーも望んでないよ......」
前に進まなきゃいけない.......
俺は、前にもそう思った......
でも、結局進めずにいた....
文耶がいないとなんか物足りなかった....
俺の最初の目標.....
_____気になるあの子に話しかけられるような人間になる為に日々部活で鍛え、自分を強くする
もうとっくにその目標は達成されていた......
そして、目の前には一緒に泣きながら相談に乗ってくれる志乃がいる...
俺には、次の目標が無かったんだ....
でも、志乃のおかげで次の目標が決まった
______『支えてくれたみんなにバドで恩返しをする』