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Heart Break No Wing ( No.41 )
日時: 2011/02/16 14:50
名前: 皐月 凪 (ID: VozPDcE.)


「......ただいま」

俺たちに気づいた文耶が照れくさそうに言う

「文耶ぁぁぁぁぁああああああ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

俺たちは、文耶に抱きついた


「痛て〜よ、離せよ〜」

文耶に触れて分かったが、明らかに痩せてしまっている....

どれだけ辛い、病院でのリハビリ生活をしていたんだろう......


「文耶、お前もう大丈夫なのかよ?」

先に口を開いたのは岡見だ


「大丈夫なわきゃねぇ〜だろ〜、なんたって俺の肺に穴空いてんだぜ、んでも、息が上がらない程度の運動ならしていいって言われた」


俺たちの前では、明るく振る舞っているが、内心は泣きたいほど辛いのはここにいるみんな分かっている


「じゃ、文耶....また俺のパートナーに」

俺がそこまで言いかけた瞬間、文耶が口を挟んだ

「だ〜め〜だ!!、俺の試合はあの時終わったんだ......、優羽、お前まさか今だに、俺とダブルス組みたいとか思ってんのか?.......だったら、俺は断る!!!、優羽迷惑かけたな......」


俺の瞳から涙が溢れたが、泣いているのがバレないように、後ろを向いて言った

「.....ったく、あん時急にぶっ倒れやがってよ〜、それにもうバド出来ないとか言われてよ〜、お前は俺に迷惑かけすぎなんだよ!!、馬鹿野郎!!!!!!!」

俺の心の叫びを、本人の前で爆発させた


「すまなかったな.....」

謝る文耶


「でも、もういいや.......お前のこともあったお陰で、彼女できたし♪」

俺は、振り返りとびきりの笑顔でピースサインをしてやる


「ええ〜〜〜〜〜!!!!!!!」

一同驚き

「優羽、彼女ってお前の目標にしていたあの子か!?」

女には目がない文耶がまず、聞いてくる


「そう、あの子だ」


「いつ?、どこで告った?」
次に、ムッツリ打矢


「え〜と、調度3ヶ月ちょい前くらいに駅で、告られた」



「こ、告られたぁ〜〜〜〜!?」

一同驚き


俺に彼女が出来て、みんながこんなにも驚き羨ましがるのは、
ここが、ほぼ男子校だから
もう、この一点に絞られる。


「いいなぁ〜、優羽、女の子紹介してくれよ〜」

D輔に頼まれるが、俺の携帯には数えるほどの女子のメルアドしか持っていない


「わりぃ、D輔.........自分でGETしな♪」

俺は、長年言って見たかったセリフを今使えたことに喜びを感じた


「優羽、じゃあもう目標は達成出来たんだろ?」

文耶が言う

「ああ」

「次の目標は?」




「俺は、今までみんなにも先輩にも監督にも支えてもらってここまで来れたんだ......だから、俺は、みんなにバドで恩返ししたい!!、その第一歩として二年生の先輩方が最後の大会で、悔いないように精一杯バドが出来るように、これから入部してくるであろう新入生や、今まで以上に先輩が過ごしやすい環境を作ってやる!!、これが今現時点での俺の目標だ!!!」



「俺らも優羽の考えと同じだぜ!!」

みんなが答える


「優羽がそう言うなら俺は、選手ではなくみんなを支える立場としてマネージャーとして頑張ってみっかな〜♪」

文耶が笑顔で言う




その時、第二体育館の扉が開く

「おつかれ〜、あれ............文耶?」

集会が終わった2年生が体育館に入ってくる



案の定2年生も総勢文耶に抱きついている

文耶は、苦笑いだ......








______みんなお前を待ってたんだぜ文耶......



「お前はホント幸せ者だな」

俺は文耶の耳元でそう囁いて、コートの準備にまわった...







『集合!!!』

準備を終えた俺たちに、キャプテンの集合の合図がかかる



2つの机の前に輪になり整列する


扉が開き、金子監督が現れる



「........まず、文耶、おかえり、みんな文耶の事情は知っていると思う........文耶は、自ら進んでマネージャーを引き受けてくれた。、みんな拍手!!」


監督の合図に続いて俺たちは拍手する


「それで、あと2ヶ月もすれば新入生が入ってくる......1年もご存じの通り、うちの部は辞めるやつが多い.....だから、選ぶ新入生もなるべく厳選するように頼む、2年生は、もう最後の大会が近い、これから開催される小規模な大会でも力は抜かないように!!、あとなにより怪我しないように全力で部活頑張れ!!!」




「はい!!!!」


一同揃って返事をして、今日の部活は始まった。