コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Heart Break No Wing 第2章突入!! ( No.46 )
- 日時: 2011/03/10 17:40
- 名前: 皐月 凪 (ID: VozPDcE.)
3日後、少し遅いが新入部員歓迎会が行われた
しかし、3年生は今日、企業やら大学やらの先生方が集まり色々と講演を開いてくれる会に出席しており、いない
なにも歓迎会をこんな日にしなくてもいいだろうに....
「まず、始めに新入部員と対戦してもらう、1年生、試合してみたい先輩がいたら頼みにいけ」
金子監督が言う
1年生は、少々とまどいながらも2年の中では比較的弱い、幽霊部員、D輔の元へ集まって行く......
まぁ、こうなるのも予想はしていたが.....
っと、俺の元に2人の後輩がやってきた
「こっちが、山内勇人で俺は佐々木慎吾って言います......よかったらダブルスお願いします!!」
左側の細身で背が高く、比較的顔立ちが整っているのが山内 勇人
右側の筋肉質で、優しい顔つきの佐々木 慎吾
この2人は、ジュニア(経験者)と聞いている...
確かに、羽を打つ時も他の1年とは、全然違うし、フットワークも速いし、しっかりしている....
ただ一つ言えるのは、
______この2人は、ジュニアなのに大会に出たことがない
1年生の最大の舞台、新人戦に出られるのは、未経験の者のみ....
しかし、大会に1度も出場したことのないジュニアならでれる
こいつらは、それを狙って大会に出なかったのだろうか....
大会と、練習の試合では空気、緊迫感、感覚、全てが違う....
例え、ジュニアだって実際の試合では、思いもかけないミスをしてしまうことだってある...
故に俺は、去年の新人戦、こいつらと同じ試合に出たことのないジュニアを倒した....
「いいけど、俺のペアがなぁ........」
俺は、監督の横で椅子に座る文耶を眺め言う
「なんだ〜、優羽、嫌みかぁ〜」
文耶がさぞ機嫌悪そうな顔をして言う
「ちげ〜よ」
.......この試合、多分手を抜いたら完璧危ない試合だ...
こいつらは、金子監督に先輩だからって遠慮するなって念を入れられているんだ
しかも、なぜか分からないが、入部したばかりの頃は、かなりテンションが高い......
やつら、本気でくる
こんな時に、ダブルスのペアを誰にするか.....
「組むか?」
俺が悩んでいると、背後から金子監督に声をかけられた
金子監督とダブルス!?........
考えてもみなかった、金子監督は現役時代全国大会にも行った逸材だ....
そんな人とダブルスをしたらどうなるんだろう...
俺は、胸の高鳴りを押さえきれなかった
「お願いします!!」
俺は、金子監督に言う
慎吾と勇人は、ニコニコしているが、余裕だってことなんだろうか...
________試合が始まった
今のサーブ権は俺にある
俺は、100発100中の白帯ギリギリのショートサーブを打とうとした
...だが、
「ロングサーブで上げてやれ、ハンデだ」
金子監督に言われる
確かに、ジュニアとは言え、カオスとも言えるあのショートサーブは酷かったか....
とか思いながら、俺は持ち手を、バックハンドからフォアハンドに変えロングサーブでシャトルを天井近くまであげてサーブした
........あの高さ、シャトルの滞空時間......2.8秒
俺と監督は、レシーブの体勢に入る...
筋肉質の慎吾から放たれる、スマッシュ......
_______ん?、スマッシュじゃない!!!!
ド、ドロップカット!?
なんて球だ、慎吾から繰り出されたシャトルは、風を切りギュルギュル凄い音をたてて、ネット前1番に急降下していく
この立ち位置からは、金子監督の方が近い...
しかし、金子監督は、シャトルを取らなかった