コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 変人でっとひーとっ! ( No.19 )
- 日時: 2010/11/20 13:11
- 名前: むーみん ◆LhGj6bqtQA (ID: 20F5x0q3)
5話 スポーツ系美少女と、ゲームとゲーム
「ふえっくしょん!」
「どうした? 風邪か?」
探偵部部室。
何故か探偵部に所属してしまった俺は、皆が各々の部活に行く中、ここに来ていた。
隣にいるのは日向小春。
見るからにスポーツ少女で、おそらく運動神経もいいはずのにもかかわらず、手には明らかにマニアックな……何と言うか、うん。ものすごくオタッキーなゲームを手にしている。
今はそこには触れないようにしておこう。
「ああ、ちょっと風邪ぎみで……」
そう、それは今朝の事。
いつもの如く目を覚ますと、何故か俺は床にいたのだ。
いつもは俺が寝ているはずの長年愛用しているベット。悲しいことに今それは天音と名乗る守護霊によって占拠されていた。
一晩、床で布団もかけずに寝た俺は、どうやら風邪を引いてしまったらしい。
俺の守護霊のくせに、風邪をひかせてやがる。
なんて迷惑な。
そして今、その天音は、当たり前のように部室にいた。
『それにしても、まりあとかいう人遅いわね』
「あーそうだな」
天音の独り言に対し、小春が未だゲームをしながらつぶやいた。
そういえば俺が部室に来た時から、彼女はずっとゲームに熱中している。
湧いてくる疑問に耐え切れなくなった俺は思い切って聞いてみることにした。
「……あのさ、さっきから何のゲームしてるの?」
「ん?やる?」
そう言って渡されたピンクのDSのスクリーンに映し出されたのは、なんとも(自主規制)で(自主規制)だった。
おいおい、見た目からして、スポーツ基本なんでもいけるよっ! 的なキャラじゃないのかよ。
俺は苦笑しながら小春にDSを押し返す。
「基本、ゲームはやりつくしてるからな。今はとりあえずこれを全ルート攻略して……」
小春はぶつぶつと何か呪文のようにつぶやいている。
……あぁこの部には本当に変人しかいないらしい。あの守護霊と出会ってからというもの、俺は本当に運が悪い。
そして外では運動部が部活をしている。何とも楽しそうだ。
退部したい、と心の中で小さく小さく嘆き、ふぅっto
ため息をついた。
すると次の瞬間。バンっという部室のドアが開いた音がし、俺らは一斉に音のした方向を見る。
そこにいたのは言うまでもなく、井坂まりあだった。
「まりあ先輩! 待ってましたよー」
小春がゲームの画面に目を向けながらもそうつぶやく。
「依頼よっ!」
まりあは小春の言葉を無視しいきなりそういうと、藁半紙の安っぽい紙を俺らに向かって突き出した。
あ、そうか。ここ探偵部なんだっけ。