コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( No.3 )
- 日時: 2010/10/30 10:43
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: zc76bp3U)
- 参照: http://happylovelife612.blog27.fc2.com/
第1話
GWもあけ、今私は絶賛、五月病発症中。ため息をつきながら、通学路を歩いていた。
6年生になり、1ヵ月が経とうとしている。しかし、今年でこの学校を卒業ではない。
なぜかと言うと……ここは、そう。小中一貫校だからだ。といっても、私立の学校ではない。
公立の学校であるが、ほんの5年ほど前に、小学校と中学校が併合されたのだ。
最近は、全国的にこういう公立の学校も増えてきているらしい。
(嘘だと思う人は、小中一貫校かなんかで、検索してみてね)
「香織ーっ、はよっす!」
そういって、背後から私の名前を呼ぶのは、久保絵磨。絵磨とは、1年生のころから友達だ。
明るくておもしろくて、ドジだけど、すっごい優しくて……大好きな友達でもある。
「おはよ、絵磨」
私もにっこりと笑顔で挨拶をした。そして、2人一緒に校門をくぐりぬける。
校門の前に植えられている、ソメイヨシノはもうすでに、葉桜となってしまった。
GW前に学校にきたときは、まだ少しピンクが残っていたのに……とおもうと、少し名残惜しい。
校舎の中にはいり、6年生の教室に向かう。ちょっと久しぶりで、なんだか緊張する。
と、そのときであった。廊下の端に、見覚えのある人物の影があった。
それをみつけると同時に、私の鼓動はどくんと、強く打った。
「あっ、三井君だー!! 香織、挨拶してこいっ!」
絵磨がそういうと、私は焦ってよろけた。勝手に足が、幼馴染、三井優志の方面へ向かう。
優志は、あと2、3mでぶつかるというところで、私に気がついて、さっと体をよけた。
私はもちろん、そのまま壁にどーん。
「ちょ、香織、大丈夫!?」
「だ、大丈夫……じゃ、な……い」
私は顔が真っ赤になりながら、その場にしゃがみこんだ。
優志を含め、周りの笑い声が聞こえてくる。あーはずかしっ、もー!!
なんとか、復活して、私は教室にはいった。
教室にはいると、私は廊下側の自分の席に、荷物を置く。そして、席に座ると、ふと右側を向いた。
優志が廊下で話しているからだ。
何を話しているんだろう、みてるだけで、ドキドキする。
「でさー……」
「あはは、まじでっ!?」
優志の楽しそうな笑い声、聞くたびに鼓動が……てか鼓動鼓動ばっかりだな、うちっ!!
優志とは、さっきもいったように幼馴染で、幼稚園の頃からの知り合いである。
しかし、小4でクラスが離れたと同時に、めっぽうに話す機会が減り、今ではただ存在を知っている程度になった。
けれども、こうして幼馴染としてまだいえるのは、弟同士の繋がりが強いと思う。
私には、龍夜と康義という、弟がいる。そして、優志にも孝文と辰雅という、弟がいる。
この4人は、とても仲がよく、今でもお互いの家にいったり、外で遊んだりしている。
「あー私も男だったらなー、優志と超仲良かったはずなのに」
「そうだねー」
私のしょうもない言葉に、絵磨はうなずいてくれた。
そんなこと、何度おもったことか。女じゃなく、男に生まれたかった。
なんであたしだけ女なの……?
ねえ……。