コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( No.119 )
- 日時: 2011/01/23 17:57
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ もーすぐ3年、進路どうするよ←
第27話
そして今日は……1学期の終業式。やばいやばいやばいってぇえええ! 一応、手紙は学校にもってきたんだけどね……。しかも今もう、通知表渡してるとこだしっ、もうこれやったら、帰るし! そんなことおもっていると、先生が教壇に立った。
「はい、では起立!」
あああ……終わっちゃった……号令をすると、皆は一斉に教室を出た。私は絵磨と一緒に教室を出る……ん? なんか向こうから見覚えのある人が走ってくる。
「かおおおっりいいい〜」
「ぎゃああああ!」
恐ろしい形相で走ってくる里子先輩に、私は思わず悲鳴をあげた。皆は里子先輩に注目して「うわっ、新垣里子だっ、逃げろ!」とかいっている。里子先輩は、私の肩をつかんで、がくんがくんと揺らした。
「かおりかおりぃ、渡した渡したぁああ!?」
「まだです……」
「よしきまりー! あんたが100円……」
「ちょっとまってください!」
「え?」
今日、帰りに家の前のポストに入れる……!! そのことを里子先輩に伝えた。里子先輩は「じゃあ一緒にいく」といって、私の背中を押した。
「で、三井の家ってどこ?」
「あたしの家の近くです」
「そーぉ、こっからどんくらいかかんの?」
「20分くらい……」
そんな会話をしながら、私、里子先輩、絵磨は校門をくぐりぬけた。私は鞄から、手紙を取り出す。絵磨は「なんてかいてあんの?」と顔を覗き込ませた。手紙には……こうかいてある。
「 三井優志君へ
突然でゴメンねっ!><
実は好きです!
七瀬香織 」
「すっげぇシンプルな文章……」
「逆に情熱的だと気持ち悪いですし、色々考えた結果ですよ」
まぁ……こんなのしかおもいつかなかったんだけどね。「好きです」だけだと、便箋に空欄が空きすぎて、なんかね……。
そして、やいやいと世間話をしている間に、もう優志の家の前。今、この周りに誰もいないことを確認して、私は優志の家の前に立った。昔はこんなとこにくるなんて、どうってことなかったのに、今は心臓が飛び出そうなくらい、緊張している。
そして手紙を——……
ポストの中にいれた。
「きゃああああ!」
「おぉ香織渡せたじゃん、おめでとう!」
「……問題は、みてくれるかどうかですけどね」
君への告白の文章、届くといいな。なんてこのときはのんきに考えてた。普通に考えればわかることなんだけど、このときはある重大なミスを犯したことに、気がついてなかったんだ……。