コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re:     恋時計     ( No.181 )
日時: 2011/01/29 17:51
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)



 第31話



 平成21年7月25日。私は、龍夜と康義と並んで待ち合わせ場所のバス停に向かっていた。バス停には、既に絵磨と孝文と辰雅がいて、こちらにむかって、手を振っている。……ちなみに優志は、サッカーの練習があっていけないとのこと。まぁ軽音楽部員じゃないし、そのほうが気が楽でいいんだけどね……。ちなみに康義と辰雅は特別参加。それに……今日はOBの、大和先輩も来るんだよね! 私達は、バスがくると、そのバスに乗って、西塚駅に向かった。




 「おっ、もう先輩達いる!」



 龍夜がそういった。私達は若干ダッシュしながら、その場に近づく。純也先輩が「よし、全員揃ったな!」といって、切符売り場のほうにくるりと向くと、「きゃぁあああまってぇええ!」という、けたたましい声が響いた。



 「おいてかなぃでぇえええええ!」
 「…………」



 自慢のポニーテールをゆらして走ってくるのは、とっても影の薄い軽音楽部の顧問、井上春香先生。小学校の音楽の先生で、現在25歳。若くて、おっちょこちょいなところが、ウケて生徒に人気があるんだよねー。



 「あれっ、春ちゃんもくるの?」
 「来るにきまってるじゃーん、里子ちゃん!」
 「ほとんど顔出さないし……こないかとおもった」


 そういって凛子先輩が笑うと、皆は薄笑いを浮かべながら、切符を買って電車に乗った。



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 「うっほーっひーはー! すっげぇ〜」


 孝文が奇声をあげながら、私達が泊まる予定の宿泊施設を見上げた。ここには、練習用のスタジオもあって、温泉も料理も部屋も最高なんだって! こんなとこで泊まっていいのかな……。

 「せんせーい、部屋の割り振りは?」

 辰雅が、春香先生の服の裾を引っ張って尋ねた。

 「33号室が純也君、重君、大和君、健君。35号室が孝文君、龍夜君、康義君、辰雅君。36号室が女子全員ね。ちなみに37号室があたし」
 「先生だけなんで1人なんですかー?」

 康義がにこにこして聞いた。春香先生は少し考えると「私だからよ」と答えになってないことを呟いた。すると、健先輩が口を開いて「春ちゃんなら、襲われねぇし大丈夫だ!」と言った。


 「ちょっとーどういうことそれぇー」
 「ひっはぁーすいませんぁああ、いたいいたい!」
 「あっはははははははは!」



 春香先生に頬をつねられる健先輩が面白くて、全員爆笑になった。



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 「まず昼か、皆食堂いこーっ」


 荷物を置くと、花先輩の声で、皆は食堂に向かった。途中で、男子組とも遭遇して、皆で一緒にいくことになった。食堂はバイキング風で、たくさんのお客さんで賑わっていた。


 「うわぁ……どれもおいしそう……じゅるるる」
 「ちょっと重君、よだれ……」
 「おぉおおおお! あれはまさしくナポリタン! あっカルボナーラ! 迷うな〜」
 「……聞く耳もっちゃいない」

 桜先輩は重君に呆れた。……重君食欲すごい……もうなんか色々とっちゃってるし。



 「お昼食べてちょっとしたら、練習しような!」
 「はぁーい」

 純也先輩の言葉に、みんなの声がハモった。
 今日は恋愛のことはわすれて、思いっきり楽しもう!!