コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( No.209 )
- 日時: 2011/01/31 21:59
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
第33話
「ぎゃっはー! すっげぇー」
何がすごいって、この浴槽!広いしなんか綺麗だし! しかもいろんな種類のお風呂があるし! 最高だぁ……ちなみに今は、女風呂は私と絵磨と花先輩と凛子先輩と桜先輩と里子先輩しかいない。泳ぎほ〜だい、遊びほ〜だい。私はとりあえず、浴槽につかった。
「いいなぁ〜毎日こんなお風呂ならいいのに」
絵磨がぽつりと呟いた。私も「そうだね」とうなずいて、天井をみあげた。特に意味はないのだけど、なんだか上を向きたくなる時ってあるよね……あれ、わたしだけ?
「うわーっ! 大和先輩(放送禁止用語)でけーっ」
「こらうるさい孝文」
「ほらみろよ龍夜ーっ」
「ほんとだ……」
隣の男風呂から変な会話が聞こえてきて、私は思わず噴出した。すると凛子先輩が「えっ、まぢでっ!?」と反応した。……にしても、よく響くなぁ、ふはは……。
「ねぇ桜! 大和先輩ってまぢで(放送禁止用語)でかいの!?」
「……は?」
「ちょっと凛子、純粋な桜ちゃんにそんなこときくなよぉー」
里子先輩が笑いながら、凛子先輩に突っ込んだ。桜先輩は急に顔を赤くして「知らない、最近みてない」といって、お湯に顔を突っ込んだ。ちょ……何してんの桜先輩。
「ほらぁ桜が恥ずかしがってお湯に……って、死ぬって死ぬって! ほら桜さっさと顔あげろぉおお!」
里子先輩が強引に桜先輩の頭をあげた。桜先輩ははぁ〜〜ッと大きく深呼吸をしている。……よっぽど恥ずかしかったのかな。この会話が。すると花先輩が口を開いた。
「あれぇ〜凛子ちゃんってば、結構……変態?」
「……純也君の(放送禁止用語)……時々、みたいな、とか、かんがえ……ます」
「ぶっ!」
顔を少し赤くさせた凛子先輩。すると里子先輩がげらげら笑い始めた。「凛子へんたぁ〜い、あっはははははは!」なんていって。なんか私もおかしくなって笑ってしまった。
「里子うるさぁああいぜぇえええ!」
「……ぎゃはははっ……ってなんじゃ純也ー! だまっとけぇえ」
「下品女ー」
「健もだまっとけぇーチャラ男ー」
「なっ、なんだとぉ」
壁越しに会話する里子先輩、健先輩、純也先輩。
「……のっのぼせたから……頭と体洗いに行くね」
「あ、じゃあ私も洗おうかな……」
桜先輩と絵磨が、浴槽から出た。私はなんかボーッとしながら、凛子先輩のほうをジーッとみつめた。
「……何よ香織」
「いやぁ凛子先輩、純粋っていってたのに……ここで暴露しちゃうなんて……」
「っ……うっ……そっそれより! あたしね、ついにやろうとおもうの!」
「はっい!?」
や、やろうって……えっ、あれ!? 大胆発言!
「違うわよ、告白……だよ」
「あっなんだそっちっすか」
「そっちにきまってるじゃない! 純也君にぶいしさ……」
告白、かぁ。私は「頑張ってくださいネ」といって桜先輩のほうを向いた。桜先輩だって、純也先輩のことが好き。そのことは、本当に他の誰にもばらしていないよ。……なんだろう、なんだか複雑な気分だった。