コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( No.222 )
- 日時: 2011/02/04 17:05
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ 青春わ中3or高校でするっ! …つもり
第38話
開会式が終えて、皆が観覧席に戻ると同時に、私は60m走の集合場所に行った。プログラムの関係で、こうなってるんだよね……いきなり、60m走ですかぃって。まぁすぐに終わらせといたほうが、いいんだけど!
「第3走者、こっちきて」
先生に言われて、私は3番目に並んだ。隣を見ると、運動部ばっかり。うち3人が陸上部で、あと1人はテニス部。そして私は……軽音楽部。運動関係ねー。そんなことを思っていると、いつのまにか、入場になってピストルが鳴り、第1走者が走り始めた。
「七瀬さん、とりあえずこけないように頑張ってネ」
「あ……うん」
後ろの同じクラスの女子にそういわれた。とりあえず、皆私がこの中で一番遅いことは重々承知しているから、「1番になれよ!」とかいっても無駄。これが精一杯の応援の言葉なんだろう。
「よーい……どんっ」
その声と同時に、スタートを切った。あららららら……何これ超差つけられてるんですけど。え? 速くね? いくら陸部だからって、速すぎでしょ? もちろん私はビリでゴールした。
「…………」
そして、第5位の旗のところに座る。同じ列には……あ、しらない人だ。ってことは5組はいないのか。……まあいいや。そのあとも、私は同じクラスの人を応援した。
「香織〜おつかれ〜」
「絵磨〜……うー喉かわいた」
私は、席に座るなり、水筒の中に入っているお茶を飲んだ。
「次、1年と2年の玉入れだって」
「へぇー」
「これは紅白戦だね」
「ほぉー」
そのあとは、3年生の徒競走、8年生の綱引き、5年生の徒競走、9年生のなんか変な種目……(得点には入らない)と続き、午前の部は終えた。私は、鳴り止まないおなかをさすりながら、教室に弁当をとりにいく。
「香織、一緒に食べよ」
「うん」
私達はとりあえず、空いているところに座ってシートをひろげた。そして、お弁当箱をあける。中には、冷凍食品を中心とした、食材がたくさんはいっていた。
「あれ絵磨、これ全部お母さんのお手製?」
「そうだよー香織は?」
「あたしなんか、全部冷凍食品だよ、まぁおいしいけど」
「……ご飯は?」
「ない」
「なんで?」
「……冷めて固くなった、白米好きじゃないの」
うん、私昔はほんとうに白米が嫌いで、給食でもいっつも残してたんだよねー。最近は、あったかい白米なら、おかずと一緒に食べれるけど、冷め切った、しかもお弁当の白米は苦手だった。ごはんより、パン食でしょ! そんな私は日本人とかけ離れた味覚を持っている。
「栄養バランス偏ってるねー大きくなれないぞぉ」
「いいもーん別にー」
「ははは!」
そんな会話をしていると、前をユニフォームを着た人が通った。
「んっ、もう準備してるんだねぇ、運動部」
「午後の部の一番初めが、部行進&部対抗リレーだからね」
絵磨の言葉に、私は答えた。
「で、そのあとに生徒が着替えてる間の穴埋め種目が、1年と2年のダンスという……」
「らしいね」
うまいことプログラム作ってあるなぁ、とおもった。
「1〜3年生と、部行進に出場しない生徒は、ただちに観覧席に座りなさい」
そんな先生のアナウンスが聞こえて、私はあわててお弁当を片付けた。
「いこっ、絵磨!」
「うん!!」