コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( No.287 )
- 日時: 2011/02/08 19:23
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ さっきまでと言ってること違うじゃない by少女S
第42話
今日は文化祭。私達のクラスは、既に最終準備を終えて、皆は廊下に出たりしてお喋りしていた。私と絵磨は、ライブのリハをするために、音楽室へ向かった。音楽室には既に、全員の部員が揃っていて、春香先生まで珍しくいた。
「おーじゃあ次4人、みてやるから演奏通して」
純也先輩にそういわれて、私はキーボードの前に立った。急いでアンプを繋いで……うぉーなんか焦るぜ! つぅか皆みてるとか、本番なみに緊張する……。私は胸に手を当てて、深呼吸をした。
「じゃ、いきまーす」
絵磨がそういって、ドラムのスティックのカウントが鳴り、演奏がはじまった。一応暗譜は完璧だから、なんとかいけるはず!! とりあえず、間違えないように、テンポを速くしすぎたり、遅くしすぎたりしないように、ちゃんと弾くことだけに集中した。
「〜〜〜♪〜〜〜〜♪」
ギターの演奏でじゃーん! と終わると同時に、拍手が起こった。私は本番はこれからなのに、ホッとした。重君が「さすが先輩、違うなぁ」と呟く。純也先輩が立ち上がり「この調子で本番もファイトだ!」とガッツポーズした。
「私、店番あるからもういっていいかな?」
そういったのは花先輩。花先輩のクラスは、今年はクレープ屋さんならしい。もちろん、作るのは花先輩。去年のお好み焼きに引き継いで、また花先輩のおいしいのが食べれる……よだれやばぁあ〜!
「花先輩頑張ってくださいネ! 2個買いますからぁあ!」
「2個!?」
重君は、よだれをたらしながら、花先輩を見送った。
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はいやってきましたぁ〜、お店廻りの時間! ちなみに、舞台鑑賞は午後からだから、まだ時間がある。私は絵磨と一緒に、早速4組のオバケ屋敷に向かった。
「ねぇ、あの入り口前の人って、三井君じゃない!?」
絵磨が指差す方向には……優志がいた。入り口前の受付をやっているらしい。……って!? 優志が……他に受付らしき人はいないし、優志に話しかけないといけないってこと!?
「三井君、うちら入る」
「……金券」
優志は腕を組みながら、ぶっきらぼうに言い放った。えっ、さっきの一般来客者と態度ちがくね!? 生徒と大人でこんなに違うの!? 私はドキドキしながら、優志に金券を渡した。
「ではどーぞ……あ、うちにきますか? じゃあ金券をお願いします」
優志は、後ろにいた一般来客者に丁寧にそういった。私は一瞬だけそれをみると、また前を向いて、暗闇の中に入っていった。……わぉ、定番のBGMで、結構本格的!
その瞬間——……
「ぎゃっ!」
いきなり、こんにゃくっぽいものが、飛び交った。
「まさかこんにゃくがあるとは……」
私は、飛び出そうになった心臓を抑えるようにして、先を急いだ。お目当てはもちろん、美里奈のオバケ姿。笑い死ねる自信がある! そして、オバケやら色んなものをみて、ついに最後まできた。
そのとき……髪の長い女が、こちらをひたひたと歩いてきた。私と絵磨は思わず後ずさりする。そして……長い髪の美里奈が、ひょこっと顔を見せた。……!! 眉毛、眉毛がぁああ、白い顔! やばい! 私達はダッシュで、教室を出た。
「ぶっ……あはははははは!ぎゃははは!ウケるー」
「やばい……ぶっ、ぶふふふふぅ、ぎゃははは!」
オバケ屋敷から出てきて笑い転げる、謎の2人組。
だってだって、美里奈のあの姿、超ツボる! やばい! 私達はそのあともなんどか笑いながら、学校中を歩き回った。