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Re:     恋時計     ( No.331 )
日時: 2011/02/12 21:43
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
参照:   ▼ 全力で生きるし!(は





 第45話





 そして2月14日。友チョコは、明日学校でわたすことになっているから、まずは本命から!! 私の心臓は、ドキドキしていた。姿見で何度も、自分の姿をチェックしては、そのまま立ち止まる。私は、くるりと後ろを向き、龍夜と康義に話しかけた。



 「ねぇ……まぢでわたすの?」
 「何いってんだ、お前がわたすっていったんだろ」
 「……ねぇ、ついていきたいー」
 「えっ」


 康義にそういわれ、戸惑った。ん……? 待てよ、ついてきてくれたほうが、気が楽かも? 1人で行くとか心臓がぶっこわれますぜ、奥さん。……よ、よしそうしてもらおう!!


 「……いいよ、ついてきて」
 「おっしゃあああ!」


 龍夜と康義はガッツポーズをした。そんなに私がわたす姿を見たいんかい。私は、靴をはいて家を出た。外は寒く、冷たい風が私の頬をついた。……うううう、早くわたして帰りたい。


 「俺が押すー」
 「あ、うん」



 龍夜が何故か、玄関のチャイムを鳴らした。ぴんぽーんという音のあとに、「はぁい」という音が聞こえて、しばらくすると、孝文と辰雅がでてきた。なんでこいつらがくんのよ!!


 「よぉ龍夜、あのさモ○ハンのさ……あれ、またやろう」
 「おぉーあれか! あれ狩るの難しいからなー」
 「一緒にやろうぜぇー」


 ってなに君ら、話しちゃってんですか。まぁいいけど。そんな2人をよそに、辰雅はさっさと優志を呼び出した。しばらくして、優志は家から出てきた。なんだか緊張するので、私は電信柱に隠れる。



 「……っ」
 「あ、いた」


 優志がそっと私に近づいてきた。龍夜、康義、孝文、辰雅はくすくす笑いながら、おどおどする私を見ている。私は顔が真っ赤で、全身が心臓になったみたいだった。



 「……はい」
 「……ありがとう」




 すっかり低くなった声で、優志はそういって受け取ってくれた。私は「きゃあああ」といって、龍夜のところに走り去る。私は、優志をチラッとみた。袋の中を覗いている。……うぅ、食べてくれるといいなぁ!!



 「じゃあな孝文ーっ」
 「じゃあね、辰雅ーっ」


 龍夜と康義は、自分の心友の名を叫ぶと、私と一緒にダッシュで家に戻った。