コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( No.338 )
- 日時: 2011/02/13 01:23
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ 全力で生きるし!(は
第47話
そして3月25日、今日で7年生も終了……式を終え、通知表をもらい、今は自由時間……的なの。私は、絵磨と喋ったりしながら、その時間を過ごしていた。その都度、私はなんども教室を見回した。……だって、今日でこの教室とも、このクラスともお別れだもん。
なんだか、寂しいなぁ……。
仲良く喋っている城沢と森野たち。じゃれている怜緒と望。ラブいきーちゃんと愛可。席に座って、頬杖をついている絵里那。手をたたきながら笑う、沙羅たち女子。みんなみんな、いつもと変わらないの。……学年があがって、クラス替えするだけで、みんなは別に悲しくないのかな? そうおもった。
「ねぇ香織」
「ん?」
「8年生も、一緒のクラスになれるといいねっ」
「うんっ」
絵磨の言葉に、私は自然と笑みがこぼれた。絵磨とは、小学1年生の頃にはじめて出会った。人見知りが激しく、友達がいなかった私に、最初に声をかけてくれたのは、絵磨だった。最初は、吃驚したけど、話しているうちに、だんだん慣れてきて、今ではいなくてはいけない存在。
正直いって、この学年で絵磨以外あんまり話せる人、いないんだよなぁ……絵里那とかとは、たまぁあああに話すけど。だから、クラス替えが少し不安だった。私は、窓からみえる、桜の木の蕾を眺める。……もうすぐ、新しい日がはじまる。
新しい生活がはじまる。
全てが、新しくなる。なんだか、胸騒ぎがする。このまま……ずっとこうやっていれたらいいのに、って密かに思う。でもそういうわけにはいかない、人はいつか皆変わっていく。
私の時計、恋時計は、針をどんどん進めていく。それを私はまだしらなかった。こんなに時が進んでたなんて、知らなかったんだ、このときは。全てが終わり、全てが始まる。
私に大きな転機が待っている、なんてこのときは知る由もなかったの。
7年生が終わり、8年生が、やってくる。桜とともに、やってくる。