コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( 半実話 ) ( No.423 )
- 日時: 2011/02/18 23:37
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ 恋愛って難しいよね〜超難問(何
第56話
「…………」
こんにちわー只今、私達は青空の中、お茶の葉を摘んでいます。色がちゃんと緑のものを探して、籠の中に入れていく……という作業。私は無言で、葉をつまんでいた。これがお茶になるんだって、すごいよね。……にしても……この作業……地味……。
「今頃みんな何してるんだろうね」
私はなんとなく、隣にいた諒香に話しかけてみた。
「どうだろうね〜農作業とかじゃない?」
諒香は、一生懸命お茶の葉に視線を移しながら、そういった。うぬ、真面目にやってるのぉ……おし! 私も頑張らなきゃ! これがお茶になるんだもん! せっかくの山村体験だし、普段できないもんね、こんなこと! よーし、頑張るぞ!
「茶色いのいっぱいはいってるよ」
「あ……」
おばさんが私の籠を見てそう呟いた。するとおばさんは、たくさんの緑の葉を籠の中に入れてくれた。私は「ありがとうございます」とお礼を言うと、緑の葉だけを捜すことに、専念した。
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「あーっ、疲れたぁ〜」
夜ご飯を食べ終わり、私達は用意された部屋に移動して、有利さんがそういった。既に敷かれている布団に、ダイブする。私も布団の上に座った。今からお風呂にはいって、リラックスた〜いむ、ってかんじかな。そうおもっていると、突然寺本さんが、口を開いた。
「ねぇ、お風呂どうする? やぱ、うちとさと、有村さんと七瀬さんってかんじ?」
「う〜ん……あ、てか4人で入らない?」
有利さんは笑顔でそういった。よ、4人!? 諒香と2人で入るなら全然構わないんだけど……で、でも4人て……まず、浴槽に4人はいりきるかだし、なんとなく裸を見せるなんて抵抗があるなぁ……私も、諒香もう〜ん……とうなりつづけた。
「でも4人で入れるの?」
「そっかぁ〜じゃあ、今日はうちと紗理依、有村さんと七瀬さんってかんじでいいよね」
「うん、そうしよ」
あぁよかったぁ〜……寺本さんと有利さんは、お風呂の準備をすると、はなれにあるお風呂場に行く為、外に出ていった。私は、布団でごろ〜んとねころがる。……絵磨、今頃どうしてるかな。
「……ねぇ、寺本さん、三井に告ったんだってね」
諒香があけたお菓子の袋に手を突っ込み、私はそういった。一応、クラスの皆とかには「三井」っていってある。なんかさ、「優志」っていうのはずかしくない? 諒香は「そうらしいね」と頷いた。
「……OKしたの? それとも、フられたのかなぁ」
「あぁなんかね、その話なんだけど」
諒香はわりと情報屋で、色んなことをしっている。
「一応寺本さんが告って、三井が返事出そうとするじゃん? そしたらね……
自分で自らフったんだって、返事もらう前に……」
「は?」
私は思わず聞き返してしまった。え? 意味がわかんない。
「えっとね、『やっぱ無理、三井ばいばい』みたいなかんじで、いったんだってさあ〜」
「え? でも今日、寺本さん三井の事好きっていってたよ?」
「……う〜ん、なんか恥ずかしくなったんじゃない? わかんない」
「へぇ……」
ちょっと意味が分からない。で、優志はどういう反応をしたの? そこまでは聞き出せなかった。だって、諒香にはまだ優志がスキって、伝えてないんだもん。なんだかなぁ……複雑な気分。
そんなに君がモテてるなんて知らなかった。愛可に、寺本さんに。あいつ、中学はいってからコンタクトデビューしたんだよねぇ……小学校のときは、裸眼の時の、低学年の時はそれなりに好かれてたけど、高学年で眼鏡してから、ぱったり。
やっぱ眼鏡が原因? あいつ、眼鏡かけたらちょっとオタクっぽいし……——
私はしばし、優志や愛可や寺本さんのことを、ずっと考えていた。