コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 ( 半実話 ) ( No.429 )
- 日時: 2011/02/19 00:28
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ 恋愛って難しいよね〜超難問(何
第57話
11時過ぎ。私達は、布団の中にはいりながら、おしゃべりをしていた。やっぱ宿泊行事に、ガールズトークはつき物でしょ! 諒香は、持ち前のマシンガントークで、友達が体験した話をしまくっていた。私も、有利さんも、寺本さんも、その話に釘付けになる。やっぱ諒香、話すの上手いなぁ〜……うちもこんなふうに、喋れたらいいのに。
「ってわけなんだよ……」
「へぇ〜っ、すっげぇ〜……次なんか話ない?」
「あ、うちはなしていぃ?」
そういったのは、寺本さん。私達は「どうぞ〜」というと、寺本さんの話がはじまった。
「あのさ〜……好きな人とか、いる?」
「いないよ〜」
諒香は即答で答えた。そして、寺本さんは「七瀬さんは?」といって、私に視線を移す。
「え、いないよ……」
「まぢで!? 気になる人は?」
そういったのは、有利さん。
「い、いない……」
「まぢかぁ……恋に興味ないってかんじ?」
「うん」
「優志のことがすき」だなんて、寺本さんがいる前では口が裂けてもいえないから! 私は「恋に興味のない少女」を演じた。有利さんは「じゃあかっこいいとおもう人は?」と質問攻めしてきた。
「……う〜ん……性格省いたら、天見、とか?」
諒香は難しそうな顔をして、そういった。天見……あのうるさくて、エロくてアホな……。まぁ確かにそんな性格の人は嫌だけど、ルックスはいいほうなんだよねぇ。背も高いし。2組の前村菜奈っていう彼女もいるらしいし。
「あぁ〜あれはね、エロすぎでしょ……七瀬さんは?」
「う〜ん……井下、とか?」
「井下って、井下正輝? 4組の?」
「うん」
井下正輝。実は7年生の頃から一緒のクラスで、野球部所属。目がぱっちりしていて、眉毛濃いけど……なんていうか、男らしいっていうか! かっこいいなぁ〜とは想っていた。好きではないけどね。
「へぇ〜でもあの人、なんかオカマっぽいよね」
寺本さんが冗談っぽく言った。お、おかま!? え? そうなの?
「でも、いいとおもうよ〜」
「うんいいとおも〜う」
あぁ……よかった、2人がそういってくれるなんて。私はなんだか、ホッとした。
「あぁ〜〜っにしても、亡霊君かっこぇえわー」
「亡霊……?」
有利さんが突然変なことを言い出したので、私は聞き返してしまった。
「あだ名。3組の、久喜海星のことだよ〜」
「あ、紗理依いうな! ……まっいっか。でさ〜そのこと西井に伝えたら〜浮気だとかうっさいの〜」
く、久喜海星って……私が優志を好きになる前、4年の頃すきだった人じゃないか! まぁかっこいいよねぇ……。ちなみに西井ってのは、西井信也のことで、過去に有利さんと付き合ってたとか……昔女嫌いだったのに、今ではたらしなんだよね、西井。
「あ、噂したら西井から電話きた〜」
寺本さんが自分の携帯の画面をみて、そういった。寺本さんは電話に出る。
「もしもっしぃ〜そっちどぉ? 楽しい? ……まぢで!? いいなぁ〜こっちはね、茶摘したよ〜」
楽しそうに電話する寺本さん、「代わって〜」という有利さん、それを微笑ましく見る諒香……——
山村体験の1日目の夜は、更けていった。