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Re:     恋時計 *半実話* ( No.444 )
日時: 2011/02/19 21:58
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
参照:   ▼ ひやかし覚悟。チョコ渡しました!!





 第59話




 そして……私達は、ボートにのり、ゆっくりとこぎはじめた。おぉ……結構波が来る!


 「いぇ〜い……あ、あれって……」


 私は「なんだ楽勝じゃん」と思いながら、前を見るとそこには……巨大な……波。あれとおるの!?


 「みんなーっ、しっかり捕まってー」


 担当の方がそういうと同時に、私はボートにしっかりつかまった。その瞬間、大きな波が私達を襲い掛かった。ふわりと、妙な感覚を味わうと同時に、大量の水をかぶった。私は「きゃああああ!」と叫ぶ。


 「ちょ、七瀬さん大丈夫!? 浮いてたよ!」
 「や、やっぱり? うふ、大丈夫……」


 寺本さんにそういわれ、私は笑顔で返事した。あぁ、何かちょっとこわいけど、でもでも!! なんか、楽しい! 最高! やばいかも、これ! 私達はボートをこぎつづけた。


 「きゃああやばぃいやぁあああ、あぁあきゃああ!」


 私は興奮して、思わず大声で叫びまくった。波や周りの音と共に、その声はほとんどかき消されてくけど。


 「マイケル!」
 「ジャクソン!」
 「マイケル!」
 「ジャクソン!」


 なんか男子達が変な掛け声だしはじめたよ……久保田が中心になって。すると、担当の人も何故かそれに合わせはじめたので、私達女子もあわせることにした。

 「いちにー!」
 「さんし!」
 「いちにー!」
 「さんし!」


 色んな掛け声をしながら、こいだけれど、次第に掛け声のネタがなくなってきた。


 「……なんかない? 嵐とかなんでもええから、なんかない?」
 「…………」


 久保田がそういうが、皆は「ない」と口をそろえた。しばらくして、掛け声が消えると、また私の叫び声と、波の音だけがこだました。……ってあれ、なんかみんなもう降りてる……て、もう終わりっすか!?


 「ふぅ……」



 私は、びしょぬれになった髪をいじりながら、歩いた。なんか、4組の集合場所にいかないといけないんだよね……着替える前に。そこにいくと、諒香が手を振ってこっちをみていた。


 「香織ちゃんこっち」
 「あ、ありがと……」


 なんか、適当に並ぶかんじになっていた。どうやら、写真を撮るらしい。


 「じゃあいくよー! はい、ちーず!」


 フラッシュの光とともに、カメラのフィルムには、私達の姿が記録された。
 少しだけ、8年4組を好きになれた瞬間だった。