コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 *半実話* ( No.458 )
- 日時: 2011/02/20 06:22
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ ひやかし覚悟。チョコ渡しました!!
第60話
山村体験の翌日、私達8年生は3時間目から登校となり、放課後になった。部活がはじまるので、私は絵磨と一緒に音楽室のドアを開けた。すると、桜先輩が大声で叫び、私達に抱きついてきた。
「きゃぁあ、ひさしぶり! 元気だったぁ?!」
「山村体験楽しかった?」
凛子先輩が、興奮気味に尋ねた。
「はい、とても楽しかったです」
「……山村体験かぁ、あたしさぁ、農作業サボって怒られたなぁ」
「俺なんか仲いい奴等と一緒になれなくて、最悪だったな〜」
里子先輩と健先輩は、頬杖をつきながら自分の思い出を語った。
「俺は受け入れ先の家で食べたキャラメルの味が忘れられない……」
純也先輩は、しみじみと目を閉じながら腕をくんで言った。
「キャラメルだけ!? もっと他にないんですか? バーベキューの肉とか……」
「……キャラメルだよ、キャラメルがおいしかったんだ、ふふふ」
「純也先輩は山村体験、行かない方がよかったですね」
へんなことで驚く重君、さらっとひどいことをいう龍夜。
「……あぁそういえば、香織と久保先輩がいない間に、いい知らせがあったんだよ」
孝文が流れを変えるのをおかまいなしに、そういった。絵磨は「なになに!?」といって、孝文に近づく。そして、私達Cloverの面子は、音楽室の端っこに移動した。
「実はねーっ、僕たちお祭の舞台に立たないかって言われたんだー」
「お祭って、あれね、近所でやってるやつね」
順に辰雅と康義が説明した。そのお祭は、まぁこのあたりにしちゃあそれなりに規模が大きく、舞台では小中学生のダンスとかが見られる。そこに、私達がでないか……ということ。でもなんでまた? 絵磨も同じことを思ったようで、絵磨が聞いた。
「よくわかんねぇけど、去年の文化祭の演奏が良かったんだって。担当者が学校にきたんだよ、わざわざ」
「あとで折り返し電話しろってさ、春香先生にもいってあるしな」
孝文と龍夜が、さらっといった。なるほど……そういうことか。
「え? なんか楽しそうじゃない? 出ようよ、絵磨!」
「もっちろん!! でよでよー」
「やったぁ、僕達初ライブだ!」
辰雅と康義が、大声で叫びながら、飛び跳ねた。龍夜が「うっさい」と突っ込みを入れる。
「で、はい、これ、曲リストな。あとボーカルとキーボの楽譜」
「あ、ありがと」
私は楽譜と曲リストを受け取った。