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Re:     恋時計 *半実話* ( No.481 )
日時: 2011/02/26 18:48
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
参照:   ▼ でーはーひーはーあげぽよさげぽよ(何




 第63話




 昨日のあれは、私がおかしかっただけなんだ。うん、疲れてたから。だんだん冷めてきたとはいえ、優志のことが好きなのに変わりはないんだもん。私は自分にそう言い聞かせた。そして、今日は職員会議で部活なし。だから、もう家に帰ってきた。


 「…………」


 私は自分の部屋で、お菓子を食べながらパソコンをしていた。なんて優雅な午後なんでしょう……とおもったのも、つかの間だった。玄関から騒がしい音がする。私はチラッと、様子を見に行った。



 「げ」




 私は顔をしかめた。龍夜の友達軍団が家にやってきたよ……しかも孝文と、山路慶一、物部壱、長澤幹生という人……慶一と壱は近所に住んでるから知ってる、幹生はなんだ……何故か知ってる、近所じゃないけど。私はためいきをついて、自分の部屋に戻った。


 ……ちなみに、慶一は完璧に声変わりが終わってると思う。だって超低いし、前電話来た時、大人の男の人と間違えたもん。背が高く、ルックスもいいため、女子からモテてるんだよねぇ。で・も! 二股とか三股(しかも両想い)しちゃう、ちょっと最低な奴。


 壱は、慶一と両想いの田井中美羽っていう、目つきの悪い女が小1の頃に好きだったんだよねぇ。坊主頭で根っからの野球少年。でもどこか抜けてる……こいつも背高い。時々孝文と間違える……ちなみに、高1の元女バレキャプテンのお姉ちゃんがいる。


 
 幹生はあまりしらない。でも背は低いし、なんか浮いてる……って失礼だね。坊主頭だから野球少年? ていうか慶一以外みんなハゲてるじゃないか! まぁそれはいいとして。私はボーッとパソコンをみていた。



 「うぇ〜い」




 龍夜の声が響いた。うるさいな……ん? なんか近づいてくるような……——





 ガチャッ
 私の部屋のトビラが開いた。私は目を丸くして、龍夜をみる。その後ろには……——
 

 龍夜のお友達軍団。




 「うわぁああぎゃあぁあああああああ!」
 


 私は奇声をあげて、ドアを思いっきりしめた。なんかこう……いやじゃん! ね?



 「うほほ〜いがすがすぅ〜ん」


 龍夜は、変な言葉を発して、またドアをあけてきた。私はしたうちすると、龍夜をにらみつけた。後ろの友達軍団が私のことをみて、笑っている。……なんか顔が赤くなってきた……うへ。


 「はいってくんな! 気持ち悪い!」


 私は恥ずかしくなって、ドアをばたん! としめた。


 「逃げろ〜!」


 誰かの声(幹生?)で、だだだだだだ! という激しい音をだしながら、皆は階段をおりていった。ったくうるさい……静かにしろや、ばーか! 私は気を取り直して、パソコンをまたみた。


 「ひーはー!」


 ……また奇声が近く聞こえる……なんか超やな予感。そして……予感は的中。



 「ひぃいはぁああずぁあああ!」
 「あははははははは!!」


 幹生が変な声をだして、ドアを豪快にあけ、部屋に侵入した。


 「ぎゃあああ! きもい! くんな!」
 「あはははははははは!」

 龍夜孝文慶一壱は、そんな私と幹生をみて、大笑い。……あぁああああ〜なんかやだ、こういうの無理! てかなんで頻りにやってくるわけ! ほっといてよ!


 「出てけ、邪魔」
 「うぼ〜ん」


 私は、幹生を追い出した。はぁ……なんか息が乱れる。私はねんのため、一応ベランダとつながっている窓の鍵を閉めておいた。これで、大丈夫だろ……そうおもっていると……——

 「うひゃ〜」


 ベランダから声がして、私は窓を見た。案の定、幹生が立っていた。こいつ、ここから入ろうとしたな!


 「鍵閉められてる」
 「変態だ」
 「あはははははは!」

 ドア越しからも、そんな会話が聞こえてきた。「変態だ」は多分幹生に対しての言葉でしょ、うん。


 「ちぇっ……あんなに拒否るなんてさ、彼氏でも連れ込んでるんじゃねぇの?」
 「うぷっ……あははは!」

 幹生の言葉に、一同は爆笑になった。なっ……彼氏とかそんなもんいねぇわ! てかそんなんいなくても、普通に勝手に部屋はいられたらいやだし! いーみーふ。私は舌打ちして、ドアを開けた。


 「……てめぇらいい加減にしろよ、部屋にはいんなきもい」
 「わぁああああ! 撤退! 逃げろ〜〜〜〜〜っ」


 壱がそういうと、一同は逃げていった。あぁよかった、もうこれでこないでしょ。
 にしても……龍夜や幹生はともかく、孝文とかはもうちょっと大人かとおもったのに……まだ餓鬼か。呆れたけど、半分嬉しい自分がいた。まだ、大人になってない、変わってないところもある。


 そうだよね、まだ孝文とはであって8年。他の面子とも、そんなに出会って時間たってないもん。



 っていうかなんで、頻りに拒否るんだろ私。よく考えたら、部屋のドア開けるくらいいじゃないか! なんだろ、なんだろ、さっきから孝文の顔ばっかうかぶ。意味不明。恥ずかしいの? 私? え? ツンデレとかいうやつ? や、違うか。



 「ぶほぉおおおい!!」



 あぁ、きた。私はまたため息をついた。もう部屋にいれてもいいじゃん、そうおもったけど、いざ来ると緊張する。なんで? 孝文がこの面子にいなければ、普通なんだけどな……やっぱり、やっぱり、私は……——


 「どぉへい!」

 ドアにうちわをあててきた。なんでうちわなんだ……私は、ドアを開けた。そこには全員うちわを持って、薄笑いを浮かべている集団……なんじゃこりゃ。


 「ふぇいふぇいぴーっ、彼氏連れ込んでるんだろぉ〜」
 「そうだろぉ〜」
 「ぶひょーっ、やるねぇー龍夜の姉ちゃん」
 「げへへーっ、あほ女」
 「じゅじゅじゅ」

 順に幹生、孝文、慶一、龍夜、壱がそういった。私は「黙れ!」と叫ぶと、皆は下に降りた。



 「……もう」

 私はそういいつつも、内心また来てほしかった。意味分からん、自分。


 でも、いつまでまっても、もうあの集団は来ないのであった——