コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 *半実話* ( No.505 )
- 日時: 2011/03/02 20:57
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ 2年生もぁと15日
※結構複雑というか、かなりダークな表現がはいってます。注意してくださぃ!
第66話
私は、みつめた。
なにをって、袋を。
私は、睨んだ。
誰をって、優志を。その隣に居る愛可を。その後ろで腕を組む美里奈を。腰に手を当てている怜緒を。
「残念だったね。出会った日数とか、そういうのは関係ないんだよ? 好きになった長さも関係ない。その結果、愛可は優志と付き合いはじめたもん! いいでしょ? どう、香織! 嫌な気分でしょ? 泣きたいでしょ? 死にたいでしょ?」
愛可は、目を見開いて、私にそういった。その顔は、変な顔だったけど、逆に恐ろしくもあった。
「だったら手伝ってあげる! ほら、ここから飛び降りな」
美里奈と愛可と怜緒、そして優志が私の背中を思いっきり押したので、私は突き飛ばされた。
フェンスにもうすこしで、頭がぶつかるとこだった。
「なした? 早く飛び降りたら? 好きな人への思いが届かないなら、もう生きてる意味ないでしょ? 美里奈もわかるよぉ〜そんな気持ち、でも美里奈わぁ、
あんたみたいに、弱くないから、すぐ立ち直ったよ」
美里奈はそういって、ふんっと鼻で笑った。
「そのために屋上選んだんだよ。俺等は、お前がこれから嫌な気持ちで生きていくことがないように、サポートしてあげてんの。お前クラスでもいーっつも喋んないよな、友達だって少ないし。本当に生きてる意味あんの?」
私はもう限界だった。なに、私がこっから飛び降りろってこと? 私の人生を終わらせろってこと? こんなことで? 馬鹿じゃないの? 私は、そんなことを思いながら、すくっと立ち上がった。
「じゃあ、あんたらがこっから飛び降りたら」
「は?」
「よくも平気な顔でそんなこといえるね! さいっていだよ。人間として終わってる。あんたらのほうが生きてる意味ないよ!! ……いっとくけど、私は自殺なんてぜったいしないから!」
私はそういって、愛可を思いっきり突き飛ばした。
「7月2日、おめでとう。少しでも長く続くよう頑張ってね。まぁせいぜい、1ヶ月がいいとこだろうけど、それと優志」
私は、真っ赤になってうるんだ目で、優志を睨んだ。
「お前さぁ、告白の返事も放置。チョコも放置て、放置プレイ大好きなんだね。チョコいらないなら、捨てればいいじゃん。放置とか一番最低なパターンなんだけど。あんたみたいなの、もう好きじゃないから、せいぜい愛可とお幸せに!! じゃあね」
私はそういって、精一杯笑って見せると、早々と屋上をあとにした。
「っ……」
私の心臓は、想像以上にはやくうごいていた。
目頭があつくなり、とたんに暖かいものが頬を伝った。
「っ……うっ……」
私は、顔を押さえながら、一歩一歩、階段を降りた。