コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 *半実話* ( No.570 )
- 日時: 2011/03/16 18:44
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: 7zw0g7CO)
- 参照: ▼ 2年生もぁと6日
第77話
そして、7月23日。午後3時に現地集合。お祭は5時から始まる。私はおひるご飯を食べた後、着替えて用意をしていた。鞄の中には、財布に手帳、音楽プレーヤーとさっき自販機で買ったお茶。そして、楽譜のはいったファイル。衣装。あとはケースごとキーボードを持って行かないと、いけない。最終確認をしていると、家のインターホンが鳴った。
「はぁ〜い」
龍夜がインターホンに答えると、画面には絵磨と孝文と辰雅がいる。私はキーボードを背負い、龍夜はベースを背負い、康義はギターを背負い、家をでた。門の前には、ギターケースを背負った辰雅、ナップサックの孝文、かわいい鞄をもった絵磨が並んでいた。
「いいなぁ……孝文と絵磨、軽そう」
「鞄の中にマイマイク入ってるよ」
「俺だってスティック入ってるし」
私の何気ない呟きに、絵磨と孝文が順に答えた。
これからバスにのって、西塚駅まで行く。その駅前でお祭が行われるのだ。多分、リハとかするとおもう。一応6人揃っていきまっしょい、ってことで、私達はぞろぞろと歩き始めた。
バスから降りて、私達はお祭が行われる広場まで歩き出した。少し、周囲の視線が気になる。まぁギターケース背負ってる子供とか、あんまりみかけないもんねぇ……。そんな視線は無視して「あぢぃいい〜」とか叫びまくった。
広場までいくと、若い男性が出迎えてくれた。多分担当者の人。男性は、黒縁眼鏡に七三分けの髪、やせ型の色白で、背広を着こなしていていかにも、ビジネスマンといったかんじの人だった。男性は優しい笑顔で、私達をテントまで案内した。
「じゃあ、そこに座って」
私達は、パイプ椅子にすわると、長机を挟んで男性もパイプ椅子にすわった。向き合うかんじになっている。なんか緊張する……男性は咳払いをすると、話を切り出した。
「君たちの出番は、大体5時半から6時ごろになると思われます。それまで、更衣室で着替えを済ませて、控え室で待機しててください」
「はい」
絵磨が返事をした。男性はみんなの顔を見回したあと、話を続けた。
「いやぁ〜みたけど去年の文化祭、ほんとすごかったね」
「あ、ありがとうございます……」
「あの、質問があるんですけど」
孝文が手をあげた。男性は「何?」と孝文のほうをみる。
「俺たちよりその、先輩たちのバンド……のほうが良かったんじゃないでしょうか……」
「う〜んたしかにすごかった。でも対象年齢がね……中学生以上の人ばっかだったから。一応原則として、必ず小学生がいないといけないんだよ」
「はぁ〜そうなんですか〜」
龍夜がまぬけな声をだして、納得した。
-----
控え室に案内され、そこに荷物を置き着替えることになった。衣装は、洋裁が大得意な春香先生が、事前に作ってくれたものだ。私のは、マリンルックで、帽子まであって、白いふんわりしたスカートで……結構かわいいから、気に入っている。
「あっ、絵磨かわいいい〜」
「えっそう?? 香織もかわいいよ〜」
「あ、ありがとぉ〜」
私は絵磨にそういわれ、ちょっと照れた。絵磨のは赤いリボンを頭につけ、黒っぽいワンピース(?)に網タイツ、ヒール。結構大胆な格好fだけど、似合ってるしかわいい!! 更衣室をでると、衣装を着こなした男4人がいた。
「他の出場者がもうすぐ来るみたいだから、さっさとリハしようぜ」
「了解!!」
龍夜がそういうと、私達は楽器の準備にとりかかった。