コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 *半実話* ( No.707 )
- 日時: 2011/04/05 11:28
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
- 参照: ▼ 色気かもぉ〜ん(何
第84話
「っ!!???」
いきなり何を言うんだ、絵磨ちゃんっ!! 私はふいに辺りを見回した。……みんな自主練やら、楽譜みるやらしてて、気付いている様子は全く無い。私はホッと胸をなでおろした。……ってなんで、安心するんだよ。
「赤いよ、香織」
「……っ〜〜〜〜〜!!」
「ゆでダコみたい、リンゴ? いやいちごか」
「っ……テニスコートで、珠紀君が今頃……ふっふっふ」
仕返しに、私は絵磨をからかってみた。今度は絵磨が少し赤くなる。
「なっ、壱は関係ないじゃ〜ん。あ、壱と比べるってゆ〜ことわぁ〜?」
「あ」
しまった、これじゃあうちが孝文好きみたいじゃん。
「何、珠紀壱先輩がどうかしたんすか」
「あれっ、龍夜君壱しってんの?」
いきなり龍夜が割り込み、絵磨は目を見開いた。
「クールで天然でシャイ……って噂を聞きました」
「へぇ〜後輩にまで知れ渡ってるんだ〜……すごいね、絵磨ちゃんの彼氏」
「っ、か、彼氏じゃないですよ!!」
今度は桜先輩が割り込み、絵磨はさらに目を見開いた。
「ま、せいぜい頑張りな」
「じゃ俺も練習しよ」
そういって、2人はまた持ち場に戻った。っていうかうちら、さっさと練習すればいいんだけどね。
「……やっぱ、孝文君好きなの?」
「え、そりゃあ……う〜ん……」
絵磨に聞かれて、私はうなりはじめた。孝文は、別に嫌いじゃない。なんかうざいけど、でも嫌いじゃない。でも、なんとも思ってないといったら、嘘になる……とおもう。時々感じるドキドキ、なんかこれ……どっかで、あったような……。
「時々夢にでるし……これは絵磨にだからいうけど、正直言って、やっぱいなくてちょっと寂しいよ? 授業中も時々思い出すし……さっきの野球のやつも、確かに優志のときと同じ目でみてたよ」
いつのまにか、私は自分の本心をさらけだしていた。途端、絵磨は驚いたような顔をして、私に抱きついた。
「じゃあ好きってことだよ〜〜〜〜!!」
「えっ、まぢ?」
「いいとおもうよ〜年の差なんて関係ないっ、たったの2歳差!」
「なんかしっくりこない」
私はまた首をかしげた。絵磨はしばらくして、口を開いた。
「じゃあ、もし孝文君が他の女子と喋ってたら〜……嫉妬、しちゃう?」
「う、うん」
やっと進めたよ、新しい恋に。