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Re:     恋時計 *半実話* ( No.716 )
日時: 2011/04/08 13:52
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼ 春休み中更新っていってたのにね、番外編





 喋るのが苦手な私は、友達が本当にいなかった。唯一、仲のいいのが幼稚園からのお友達、竹沢未央子。
 腰まである、長い重たい黒の髪。根暗オーラが漂っていて、人はみんな私に近づいてこない。


 そんな私は、小学校では案の定いじめられっこになり、嫌になった。……未央子に、未央子に、相談すれば、助けてくれるかもしれない。そんな思いを抱きながら、私は未央子に話しかけたんだ。


 「未央子っ……助けて、クラスの皆が怖いの……」



 未央子はお友達。きっと助けてくれる。そうおもったのもつかの間……——




 「嫌だ」
 「っ!!」




 未央子のあの顔、私は今でも覚えている。




 「だって里子といると私まで虐められるじゃん。悪いけど、今までありがとう、ばいばい」
 「えっ、ちょっとまって……」



 未央子は私の顔を見ると、すぐに走っていってしまった。心臓に何かが思いっきり突き刺さるような、衝撃を覚えた。そのあと、大量の涙を流したのは、いうまでもない。暗い気持ちで、家に帰った。




 家に帰ってしばらくすると、お父さんが帰って来た。私は思わず、部屋を飛び出し、お父さんのもとへ駆けていった。お父さんは、私の泣き顔をみて、驚く。



 「どうしたんだ? そんな顔して……」




 私は、お父さんに全てを相談した。未央子にはいえないことも、お母さんにはいえないことも、お父さんにならなんでも話せることができた。お父さんは優しい顔で、頷いて聞いてくれた。



 「……悔しいと思わないか? 友達やいじめっこが」
 「……思う、かな」
 「かな、じゃない、思うのか?」



 お父さんにそういわれ、私の悲しみはやがて憎しみへと変化した。許せない、許せないよ。


 「思う!」
 「そっか……お父さんに良い考えがあるんだ。まず、柔道や空手やボクシングを習え」
 「えっ」


 あまりに唐突な発言に、私はビックリした。お父さんは話を続ける。



 「お父さんも昔、虐められてたんだ。でもボクシングやら習って、相手を見返してやったよ。里子、お前も大丈夫! お父さんの血が流れている、たった1人の愛娘なんだからな」


  私、私、強くなれる……?