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Re:     恋時計 *半実話* ( No.766 )
日時: 2011/04/13 18:58
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼ 1年1組いきたいんだけども、OK?





 第90話



 (香織目線)



 そして、優志たちはゲーセンからでると、とあるファーストフード店にはいった。私達も離れた所でなんとか席をとり、気付かれないように座る。優志は、Lサイズのセットを、愛可はMサイズのセットをたのんで、楽しそうに食べ始めた。


 「っていうかさ、なんで尾行しようとおもったの?」
 「そりゃあ……面白そうだから」
 「……それだけ!?」


 私は疑問に思い、龍夜に尋ねてみた。


 「七三と優志が普段どんなことしてるか、探ってみたかったんだ」
 「あの七三の人、いっつも放課後グラウンドで、優志先輩のこと応援してるしな」


 孝文と慶一が口をそろえて答えた。私は疑問に思うことがあった。


 「それなら、3人でいきゃあよくない? いっつも3人一緒なくせに」
 「そりゃ、そうしようと思ったよ。でも辰雅と康義がどうしてもいきたいっていうんだ!」
 「何その仕方なく……みたいな言い方!」
 「まぁまぁまぁまぁまぁ」


 孝文と辰雅が、口論になりそうなところを、絵磨が引き止めた。


 「行きたいっていったのは私もだしね」
 「……そうそう、先輩の頼みは断れないね」


 絵磨のことばに、康義はそういった。


 「にしてもこれ、おいしいねぇ……」
 「うん、尾行にきてよかったよかった」


 康義と辰雅がそんな話を繰り広げていた時だった……突然、背後の席から見覚えのある人物がみえた。



 「だーかーら! いらないって! まぢダイエット中なの!」
 「いいじゃん、美里奈細いし」
 「細くないの! うちは爽健美茶でじゅーぶん!」
 「いいから、ポテト食えよ」
 「いらないの!」


 ……間違いない、美里奈に怜緒に戸川だ。とっさに、龍夜慶一孝文がたちあがった。


 「眉なし藤山さんだ」
 「あ? ……って、優志の弟達?」


 孝文をみて、美里奈は目を丸くさせた。慶一は帽子をとって、ご丁寧に挨拶する。


 「……うわ、香織に絵磨に……なんで?」
 「それより、いつもと雰囲気違うくない?」


 美里奈の言葉をさえぎるように、私は3人に尋ねた。


 「優志の尾行なんだよ! 愛可の尾行なんだよ!」
 「おい怜緒……そんな大声で……」
 「尾行!?」


 怜緒の発言で、わたしたち7人の声が重なった。


 「え? お前等もなの?」
 「うん」
 「はーっ、よりによって、みんな考えること一緒なんだ」
 「べっこでやるのもなんだし、同じ目的のよしみで、一緒にいこう」


 絵磨がそういうと、3人はしばらくだまり「今は敵対関係はなし! このこと優志たちに言わない代わり、一緒に行動しよう」と答えた。そして、辺りを見回し、席に着く。……2人には幸い、まだバレてないらしい。