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Re:     恋時計 *半実話* ( No.781 )
日時: 2011/04/15 22:39
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼  痩せたい!メイクうまくなりたぃ!(どうした





 第94話





 もうすこしで、キスするっ……そのとき。突然、龍夜慶一孝文が飛び出して、優志と愛可のところに、猪突猛進しはじめた。ってえええ!? なにしてんの!? 優志と愛可はすぐそれに気付いたが、遅かった。


 「トリプルドリルアタ〜〜〜ック」
 「どりゃああああ」
 「うぉおおおおおお」



 3人が優志と愛可をタックルすると、2人は勢いよく転げた。



 「いったぁ〜い! なにすんのよ!」
 「てかなんでお前等ここにいるんだよ!」
 「俺等だけじゃないぜっ」



 龍夜がそういうと、私達のほうをみた。そして、ぞろぞろと優志と愛可の前に出る。2人は目を見開いた。


 「美里奈に陽斗、怜緒に……辰雅に康義!? 香織や久保まで!? なんでだ!?」
 「今までずぅっとみてたんだぜ。んで、3人で最後にドリルアタックして、邪魔しようって作戦だったんだ」
 「おうっ」
 「そういうことです、先輩」


 孝文の言葉に、龍夜と慶一が口をそろえた。途端、優志と愛可の顔が青ざめる。



 「じゃあさっきの言葉……きいてた?」
 「きいてた」
 「カラオケのときも、同じ店にいたの?」
 「いた」
 「愛可たちがご飯食べてたときも、いたの?」
 「うん」
 「お店で愛可にこのアクセ世界で一番似合うよデュフってきいてた?」
 「しっかりきいた」
 「噴水のとこで、優志が他の女子のミニスカ姿みてて、愛可がひねくれてたの、みた?」
 「みたみた」
 「えぇえええええええええ〜!?」


 2人は顔を見合わせて、平安な顔がさらに平安になり、変顔の域を越している表情になった。



 「でもぉ〜美里奈たち3人、ドリルアタックはきいてないよ」
 「いいじゃん、面白かったし」
 「面白くないし! もぉ、隠密にやろうとおもったのに」
 


 そういって美里奈怜緒戸川は、2人の元に駆け寄った。そして龍夜が「やっぱさ」と話を切り出す。


 「やっぱさ、その5人が平安ってかんじだよな。その5人が一番しっくりくる」
 「なにそれけなしてんの、褒めてんの」
 「けなしてる50%褒めてる50%」



 龍夜がそういうと、孝文が噴出した。そして慶一が笑って、やがてみんなが笑い出した。


 「って、笑ってるばぁいじゃなぁい! 愛可たちのキスは!?」
 「したいならすれば? みんながみてないとこで」
 「キス以上のことも、どうぞご自由に」


 絵磨と私が突っ込む。「キス以上ってなんぞ」と、龍夜慶一孝文辰雅康義の、小学生組は、頭に?マークを浮かべた。まぁそれはスルーして、私達はそろそろ帰ることにした。



 帰りのバスで、私はふと考えた。



 もしも、愛可の立場が私だったら。これは、今日何回も思ったこと。こんな現場を、もし1年前の私がみてたら、確実にショック受けてたし、何日かは寝込んでいたかもしれない。今は、笑い話で吹き飛ばせるほど、優志のことは忘れてきた。



 けど、時々思うんだ。






 優志と、私が付き合えてたらって。





 今更思っても、もう遅いのにね。