コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 *半実話* ( No.819 )
- 日時: 2011/04/20 22:28
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
- 参照: ▼ 連日寝不足。今日こそ早くねよ!
第99話
文化祭当日。私達はリハーサルの演奏を終えると、教室に戻った。舞台は午後からなので、私も絵磨も午前中に、少しだけ店番にあたっている。それがおわれば、絵磨といっしょに模擬店を回るつもり。私はエプロンをみにつけた。
「客来い〜客〜フォオオ」
天見が米野といっしょに、廊下に出て叫ぶ。すると、見覚えのある集団が、4組の教室にはいってきた。……げ、平安ズじゃんか。てかとくに怜緒、自分のクラスに真っ先にきたか。
「何にしますか?」
私はとりあえず、接客してみた。一応、他の客にみられてたらあれだから、相手の目を見て愛想よく! 営業スマイル第一! すると、愛可が真っ先に口を開いた。
「愛可わぁ、優志とLOVE注入〜っジュースでっ」
「……そのようなものは売っておりません」
私は一応、業務的な口調でそういった。別にふざけてるわけじゃないよ。すると優志がけげんな顔をして「LOVE注入ジュースがだせないというのかぁああ!」と意味不なことを、いいはじめた。
「ごめん香織、うちミルクティーね。怜緒と戸川はコーヒーで」
「あ、はい!」
美里奈がお花畑♪状態の2人を差し置いて、まともな注文をしたので、ちょっとびっくりしたけど、私は頼まれたとおり、飲み物をいれた。そして、ほかの人が金券をもらい、ほかの人が席に案内する。
「ごゆっくり!」
「ちょっと香織ぃいい! 俺等は!?」
「しらん、ちょっとそこどいて。後ろ人いる」
「よっと!」
2人を突き飛ばして、顔を出したのは……先輩たちだった。
「先輩、きてくれたんですねっ」
「当たり前じゃんっ、あ、うち紅茶ねっ!」
「私はブラックのコーヒーで」
「うちわぁ〜……コーラかなっ」
「俺は、緑茶だぁ!!!!」
「俺はファンタオレンジ」
桜先輩、凛子先輩、里子先輩、純也先輩、健先輩が注文。わたしは、急いで飲み物を注ぐと、先輩に手渡した。先輩は「ありがとうっ」といって、一番奥の席に座る。一方、平安2人は……——
「突き飛ばすなんてひどいわぁ! もう、そばにいてくれるのは貴方……優志だけよ!」
「俺もだ! 8年4組の中心であいをさk……ぐぼぁっ」
「邪魔だからでてけ!」
4組の店番をしていた男子達により、優志たちは強制退場。教室……もといお店の中では、なんともいえない空気がただよっていたけど、すぐにまた活気が戻った。
「姉貴〜」
「あ」
入り口から顔を出したのは、龍夜孝文慶一の3人組。私はちょっとびっくりしたけど「いらっしゃぁ〜い」といってみた。3人はにこにこ笑顔で、こちらにむかってくる。なんなんだ、あんたら。
「きてやったぞ、感謝しろ、香織」
「あんまり気が進まないけど、仕方なくきてやったぞ、姉貴」
「さっさと飲んでいってあげます、龍夜の姉ちゃん」
「はぁ」
ものっすごい上から目線。私は目を点にして、まぬけ面をしながら答えた。……って、接客接客!! 私は3人に注文を聞いてみた。敬語で話すのもあれなので、いつもと同じ口調で。
「コーラ3つ」
「え、あ、はい」
私は結構なれてきたので、素早くいれることができた。
「どうぞ」
「ありがとう」
「っ!」
まさか、孝文から「ありがとう」ってきけるとはおもわなかったので、びっくりした。自分でもちょっと、顔が赤いのがわかった。そのあと、ボ〜ッとなって次の人に、接客するのを、忘れてしまっていた。
こんなささいなことで、なに赤くなってんだ! 私は! そうじぶんに言い聞かせて、ようやく接客を再開した。もうすぐ文化祭。私は、みんなと演奏する。ぜったいに、成功させなきゃ。