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Re:     恋時計 *半実話* ( No.885 )
日時: 2011/04/29 17:19
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼ 今年の冬休み、結構長い!18日間だって♪





 小学4年も、終盤にさしかかったころ。雪の降る道を、私は絵磨と一緒に歩いていた。たわいのない会話をして、笑って、それまでは普通だった。けど、急に、急に、絵磨が真剣な表情をして、少し低めの声で、私に語りかけてきた。



 
 「香織……って、好きな人、いる?」
 「えっ」




 友達になって早4年。未だに私は、絵磨と恋バナをしたことがなかった。だから、私はびっくりした。好きな人、好きな人、好きな人ねぇ。私はとりあえず「いないよ」といっておいた。




 「そう……私ね、いるの」
 「誰!?」
 「……姫吉怜緒」




 姫吉怜緒、たしか優志と同じクラスだっけ? サッカー部で、背が低くて色白で……結構毒舌って噂がある。私は、目を見開いて「そうなんだ!」と、大げさに驚いた。



 「あんまり誰にもいわないでね」
 「うんっ……バレンタイン、渡すの?」
 「どうしようかなぁ〜……考え中!」



 そういって、頬を赤く染める絵磨は、とっても輝いて見えた。いいなぁ、恋って。私も、好きな人とかいたけど、見てるだけだったし、告白しようとか、付き合いたいとか、考えたことなんてない。でも、人それぞれだし、別にいいよね。



 ずっとそうおもってた、バレンタインの日までは。






 2月14日。今日は恋する乙女がドキドキ、男子もドキドキのバレンタインデー。私はとりあえず、軽音楽部の先輩と絵磨に、友チョコを渡したし、もらった。交換だから、ホワイトデーのお返しは必要ない。




 私はとりあえず、家に帰って、チョコを開けてみた。手作りのものも、市販のものも、どれも全部おいしそう! 思わず、よだれがたれた。私は、お茶をいれて、チョコを食べようとしたその時。






 〜♪〜♪〜♪




 電話がなった。




 「はい、もしもし、七瀬です」
 「あ! 香織ちゃん? 今龍夜君も、康義君も、お母さんもみ〜んなこっちの家いるから、こない?」
 「え?」
 「ちょっと龍夜君にかわるね」



 電話は、優志のお母さんからだった。電話の向こう側から、奇声や笑い声が聞こえてくる。しばらくして、龍夜が「もっしもしぃ〜」と、変な声で、電話にでてきた。私も「もっしもしぃ〜」と返す。




 「あのさ、来てもこなくてもどっちでもいいけど、くる?」
 「……う〜ん……じゃあ、そっちいくわ」





 私はそれだけいうと、電話を切った。