コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re:     恋時計 *半実話* ( No.905 )
日時: 2011/04/30 14:43
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼  自分磨き、研究中...





 それからだった。私が、優志のことを意識し始めたのは。最近話さなくなったし、遊ばなくもなった。でもだからこそ、優志と「会いたい」「喋りたい」という、気持ちが強くなっていった。私は……優志のことが、好きなんだ。



 「今日も頑張ってるね〜……三井君」
 「うん、姫吉も頑張ってるね」


 小5のとき。軽音楽部の私達は、音楽室からいつもグラウンドを眺めていた。先輩たちも「練習しろよ〜」といいつつ、そんな私達を暖かく(?)見守ってくれていた。敬語は使わないといけないけど、上下関係はそこまで厳しくないらしい。




 「ほんといっつもみてるね〜……本当に好きなんだね」
 「は、はい……」




 桜先輩にそういわれて、私は照れながら返事する。
 あのとき、見てるだけだったけれども、幸せだったよ。私。


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 時は流れて、2008年4月。桜の季節。私はいよいよ、小学校の最高学年になった。新しいクラス、新しい教室、新しい教科書。今年も絵磨と同じクラス。ちなみに望も一緒で、森野とかいうバカ男子も一緒。そんなわけで、私のテンションはあがっていた。




 「これで6年一緒だね〜♪」
 「うんっ、望もね」
 「あぁ〜なんでよりによって、バカ女2人と6年連続一緒なんだよ」
 「んだと〜! 望め〜!!」
 「ぎゃああごめんなさいごめんなさい!」



 憎まれ口を叩く望に対し、絵磨は望にけりをいれる。あっさり、謝る望。蹴られてやんの〜、どんぐり。





 「望はいいよな! なんたって、沙羅ちゃんと一緒だもんな♪」
 「……っ、そ、そ、それを、香織と絵磨の前で……」



 森野にいきなり、好きな人の名前をだされて、テンパる望。すると絵磨はなにかを企むような、笑顔を浮かべて「そうなんだ〜! しらなかったぁ!!」と、大げさに叫んだ。


 「なっ、ちょ、バカ……おい! 絶対いうなっ、よっ」
 「はいはいいわないってぇ〜」
 「なんか怪しい」
 「怪しくないも〜ん」




 2人の掛け合いはいつみても面白い。時々羨ましくなる。幼馴染って普通は、こんなかんじだよね〜……。うちらの場合は、幼馴染っていうのかな? 最近喋らない、接点ない。幼いときに『馴染み』があったとしても、今はそれがない……となると、ねぇ。