コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 *半実話* ( No.944 )
- 日時: 2011/05/08 16:54
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
- 参照: ▼ DIET頑張る〜
第107話
*優志目線*
そして、次の日。俺は昨日は一睡もできなかったし、勉強もしていなかった。
もちろん歯ごたえはゼロ。あーあ……苦手な数学とかあったのに。さらにズタボロじゃんか。
俺はそうおもいながら、トボトボと歩き始めた。向かう場所は屋上。ここで、愛可と約束してる。
「……おまたせ」
「あっ優志ぃ! もぉまったよぉ、早くご飯食べにいこぉよぉ」
今日はテスト最終日で、昼もないので、飯は各自家で食べることになっている。
前の中間テストのときも、最終日は愛可といっしょにご飯をたべにいった。でも今日は違う。
「あのさ……愛可、今日は折り入って話があって呼んだんだ」
「なぁによぉっ! もぉ改まってぇ」
愛可は可愛らしい笑顔を浮かべた。
今から別れ話を切り出されるなんて、夢にも思ってないとおもう。
そうおもうと、心のおくがズキンと痛んだ。
「……っ、あのさ……俺たち……別れよう」
「えっ?」
愛可の顔つきが急に変わった。
あぁあああ……!! 俺は思わず俯いた。
いやだいやだいやだいやだ、別れるなんていやだ。
もうすぐ、5ヶ月記念日なのに……。
「なんでっ!! どうして? 愛可が嫌になったの?」
「…………」
「なんでよぉっ!! ねぇ、教えてっ! なんで別れるの?」
「…………」
愛可は俺の肩を揺らした。激しく揺らした。
……やめてほしい、愛可の悲しそうな顔はみたくない!!
でもこうしないとお前が危ないんだ。
こうなったら、嘘をつくしかない。
好きな人ができたって……誰にしよう、香織あたりでいいか……。
「香織が、好きになったんだ、ごめん」
「っ!! 優志の……嘘つき! あのときいってくれた言葉、忘れたの?
高校生になっても、大人になってもずっと一緒にいようって……!
愛可、信じてたのに……優志なんか、知らないっ!」
愛可はそういって、バタバタ足音をたてて出て行った。
……ああ、終わった——
俺は涙をこぼし、その場に崩れ落ちた。