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Re:     恋時計 *半実話* ( No.986 )
日時: 2011/05/15 00:03
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼ 髪のボリュームわや〜なんか、もっさりしててきも(笑)




 




 第116話




 俺は無性に悲しくなった。辛かった、寂しかった。
 ……そんなとき、俺はある登録制携帯サイトにいくようになった。
 他中のやつらとそこで、絡み始めた。


 そして、いつのまにかみんなで会っていた。
 こいつらといると、なんだか楽しいし、やっと居場所を見つけたかんじだった。
 ……そうだ。




 「なぁ、俺今すきな子がいるんだけど……」
 「えっ誰誰!?」
 「同じ学校の後輩。でもそいつ、彼氏いるんだ……頼む! 協力してくれ」




 俺は、頭を下げた。みんなは、気に食わない顔をしている。
 ……よし、こうなったら。




 「金、やるよ」
 「……んじゃあ〜……任せろ」
 「協力したげる」
 「あ、まぢで? ……ありがとう!」





 それから俺は、合成写真をつくってもらって、声色真似てもらって、優志と愛可を脅した。
 そして、みごと愛可をGETした。
 でも金を貰ったあとは、他中のやつらは離れていった。



 まぁ、いい。俺には愛可がいる。





 そしていいきになってた。
 でも……その愛可は、また優志のところに戻っていった。





 あーあ。










 俺にはもう、なぁんにもないよ。











 「……ってわけだ。さぁこれでいいだろ!」




 屋上には、強い風が吹き始めていた。さみぃな……冬だもんな。
 香織の髪も、激しく揺れていた。




 「じゃあ」




 俺は香織に背を向けた。
 ……フェンスに手をかけたそのとき——






 「待ってください!」
 「……なんだよ」




 あぁなんだ、まぢで。俺はそうおもい、振り返った。
 香織が深刻な顔をしていた。





 「先輩たちから離れていったのは、健先輩のほうじゃあないんですか!? 
 自分から距離おいたんじゃないですか? 連絡こないのは、受験に集中してて……とか……」





 俺が? 俺が桜や純也たちから、身を引いた?






 「でも、里子は完全に愛可の味方してたぜ。俺のことなんか、非難しちゃってさ」
 「……それは、非難じゃなくて健先輩に、目を覚ましてほしいからじゃないんですか!?」
 
 


 なんだよこいつ、後輩のクセに生意気な。
 こいつがなにをしってるっていうんだよ、意味わかんね。





 「健先輩は、人を脅すような人じゃない。すぐに放り投げるような人じゃない! 私も思います。
 先輩たちも、きっと健先輩のこと、好きだと思います。
 でも……今の状態の健先輩は、好かれないでしょうね」





 香織は、必死になっていたのか、息切れしはじめた。
 なにをそんな一生懸命になって、ばっかじゃね。普段、こんな物事はっきりいわねぇのに。
 ……でも——



 香織のいってることが、本当だったら?
 俺、勝手に自分で決め付けて、めちゃくちゃ最低なやつじゃんか。







 勝手に自分で決め付けて、勝手に自分で人生終わらせて——







 それって、すっげぇ、嫌じゃんか。






 気付いたら俺は、フェンスを背にして歩き始めていた。