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- Re: 、 マリオネット 【短編集】 ( No.3 )
- 日時: 2011/04/03 11:23
- 名前: そらね ◆ZPJ6YbExoo (ID: n6vtxjnq)
- 参照: −__
▼歪んだ水玉模様のシーツ
外は真っ暗で、街灯一つなかったらただ無表情で冷たい闇のようにも見えた。
静寂につつまれる部屋で唯一音を鳴らす、時計は丁度深夜の12時を指していた。
時計以外にほんの僅か、ベットに座っている少女は発していた幼くて高いの泣き声が木霊していた。
息を殺しているもその泣き声は静寂に包まれた部屋ではただ虚しく、泣き声が小さく聞こえた。
少女の瞳からは、ぼろぼろと涙が零れ落ちていた。
勢いを緩やかにすることを涙は知らないのか、涙はずっと流れ続ける。
無意識に出る涙に蛇口の捻りなどない、と告げるかのようにただ涙は止めたくても、流れ続けた。
更に泣き続けてもう私は心の底まで空っぽになるくらい、放心状態を保っていた。
ずっと泣き続けていたからか、ベッドに敷いた新品のシーツは涙の跡でいっぱいで、握り締めていたからくしゃくしゃになっていた。
私はふーっと一通り落ち着いたあと、ひとつだけ溜め息を吐く。
喉も涙も目元も体中の水分も、カラカラで、干乾びているような気持ちだった。
人生の半分を使って泣いたような気分が絶たない。
梅雨が開けて、夏になった時に水分がなくて、暑くて暑くて、蒸さされるような気分で猛暑の日に干乾びてからからになって萎んでいた、蛙の死骸の気分が薄っすらと何となく分かった気がした。
ねぇ、体中がカラカラになるのって、こんなに虚しい?と、私は蛙に問い掛けるかのように、呟いた。
それから手元にあった携帯をそっと握って、パタンと開けるとTop画面に見てからメールボックスを開いた。
携帯を握る手が次第に震え出した。また見たら嘘かも知れないって、馬鹿らしい期待を抱いて彼からのメールを見た。
たった一言だけだった。そう、一言だけのメールは私をどん底に突き落とした。
震える肩、手・・・全身。鳥肌が出てきた。視界が歪んだ。
さっきより、より強い衝撃だった。嘘じゃないの?
私は空気を腕で大きく掻き分けた。彼が目の前にいると思ってその彼の腕をつかんだ気分になっていた。
もう一度だけメールを見つめた。ただ、その文字は変わらない。
何がいけなかったのか、ピンとこない時点で、私は彼に見放されていたのかもしれない。
私はただケータイを床に落として、力なくベットに倒れこんだ。彼からのメールはただ一言で、残酷だった。
『 澪奈、もう俺たちの関係を終わらせないか? 』
ベッドに倒れこんだ際に視界にふと入った。
綺麗に整ったようではないが、涙の跡で、歪んだような水玉模様が描かれていた。
( 歪んだ水玉模様のような涙のあと )
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えー・・・一発目にしては気合がありません。
だって他のサイトで公開した物でして・・・・
イマイチブランクが激しいのう
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似たような作品がないことを心より望みますが、
似たような作品が御座いましたら、馬路本気で御免なさい。