コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: “飛野坂 湊のクラス事情”オリキャラ募集中。 ( No.13 )
- 日時: 2010/12/01 21:06
- 名前: 月芽麻 (ID: XcEXsBGd)
第五話【テスト返却は地獄へのカギ】
そんなこんなで、たちの悪いお隣さんこと——森谷さんに教科書を見せてもらっている僕。
今日から、このクラスで授業を受ける事になったのだが…。
どうも、今日は授業と言うよりテスト返しに近かった。
そう春休みあけの課題テストと言われるものである。
此処、壱桜市立桜ヶ丘中学校ではテストはすべてワークシートなため結果が出るのが早いそうだ。
——しかし…。
「僕だけ結構暇だな…」
心の声が、喉を通って僕の口からその言葉が出た。
「仕方ないでしょう?貴方は、編入試験をこのテストの代わりにやったんだから」
そう、冷たく言うと森谷さんはさっさと自分のテスト結果を取りに行った。
「でも、あの編入試験の結果…まだ貰って無いんだよな」
そう言っても、早く結果が届く訳でもない。気長に待つしかなさそうである。
「おいっ!!お前が、特待生の飛野坂だったよな?」
急に、前の方から僕を呼ぶ声がした。先生が呼んだようだ。
「…え、あっ。はい、そうです」
あやふやな返事をして、僕は先生の方に向かった。
「ホレ、この前の編入試験の結果。…これからよろしくな、飛野坂」
おっ、この言い草。結果は上々の出来だったみたいだ。
僕は、先生から結果の入った封筒を貰うと自分の席に向かった。…が。
其処には、もう既に麻倉さんが座っていた。…其処僕の席だったよね?
「あっ、湊君も結果出たんだぁ。どうだった?」
コロコロと麻倉さんは楽しげに笑う。
「うん、いつも通りだったみたいだよ。…まだ、中身は見てないけど…」
「えぇ、見てないのにいつも通って何で分かるの?」
「先生が、よろしくって言ってたから…?」
「そうなんだ。じゃぁ、私に先に見せてよ。私の見せてあげるから!!」
そう言って、麻倉さんは僕の手から封筒を抜きとってベリベリとはがし始めた。
「…麻倉さんのはっと……っ!?」
僕は、息をのんだ。そして、自分の目を疑った。
「な、何?この点数…」
其処に書かれてあったのは、上から国語、数学、英語、理科、社会の点数を表した数字。
——87点、96点、77点、88点、91点。
これは、夢ではないだろうか?
だって、麻倉さんがだよ!?質問してって言ってるのに問題出しちゃう麻倉さんがだよ!?
母さん、日本は僕が知っている以上に不思議な所です。
因みに、湊のテスト結果。
——92点、98点、85点、100点、96点。
流石、特待生。勉強だけが取り柄だね。