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Re: お姫様は笑わない! オリキャラ募集! ( No.43 )
日時: 2010/12/01 19:42
名前: 白銀の夜 ◆/.wGEvSoxI (ID: bQbYMR0G)

商店街。
いろんな物が集まる、町。

先から先まで店がある。
慣れればどこに何があるかが分かる。が
分からない人は全然分からない。
わたしもよく迷子になったが、今はもう平気だ。

よく裏道のところに倒れている人がいる。
わたしたちはそういう人たちを見捨てられた者と呼んだ。

と、平民の誰かがその人に食料を分けてあげた。
その人は涙を流して……。
貴族にそんな人はいない。

私も汚いと、思ってしまった。

王女がそんなんじゃ、いけない。
差別は許されない。

私は隣に立っている兄に一言いい、あの人のところへ行った。
ポケットの中に入っていたチョコレートを出して、渡す。

「人間には糖分が必要なんです。また、頭をつかって這い上がれるようになって」

ちょっと言い方が悪かった気もするけど。
その人は喜んでくれたから。
何か、いいことをしたような気分だ。

きっとそこらへんの貴族なら
「あんな人のところに行って気持ちの悪い」
と怒るだろうが、兄は
「えらいね。自分のおやつをあげるなんて」
って褒めてくれた。

そこが姉たちと違う。
姉たちも平民のことは思ってくれている。
でも、偏っている。

貴族として生まれてよかったって、心の中では思っている。
さっき、私があの人を汚いと思ってしまったように。

商店街に住む子はほとんど学校に行っていない。
お金がないからだと思う。
それに、平民が行ってもきっと虐められるだけだと大人たちは知っている。

「今日は帰ろう。もうすぐ夕飯の時間だ」

兄の声でわたしは馬車にのった。
もう少しいたかったが、少しの間だけということだったのだから仕方ない。
こんな時間に連れて行ってくれただけでもありがたいのだ。
迷惑はダメダメ。

家に帰ったら夕飯の後に、母からの……。
あの母が珍しい。

わたしを父と一緒に可愛がってくれた人。
なんか変な感じがする愛し方で。
ここ最近、ずっと自分の部屋でずっと寝込んでいる。

いままで、誰にも会わず、家族にも音沙汰なかった母が。
今日、久々にわたしたちの前に。
だから珍しい。

嫌な予感がするんだけど。
気のせいだと思いたい。
ああ、でも第六感ってあたるんだよなぁ。

とかとか、おもっいるうちに自分の家、お城に。
おー、見るからに質素な造りです。
満足満足。

馬車から降りて、お城の門をくぐった。