コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: お姫様は笑わない! オリキャラ募集! ( No.44 )
- 日時: 2010/12/05 11:09
- 名前: 白銀の夜 ◆OnuzI5zYIA (ID: bQbYMR0G)
夕飯を食べ終わった。
「そろそろ、妻のところへ行こうか」
指揮を執るのは父。
家族全員立ち上がり、廊下へ出る。
父がわたしを哀れそうに見た。
ムムム。
わたし、何かした?
そういう目でみられるのは久しぶりですな。
友達だってもう、あんな目はせんぞ。
「お母様がお呼びになるなんて珍しいわね」
そう言うのは一番上の姉、アシェリー。
てかさ、母がわたしたちを呼んだの初めてだと思う。
つっこまないけど。
「お母様が私たちをお呼びになったのは今日が初めてよ」
わたしのかわりにつっこんでくれたのは、二番目の姉、チェイク。
いつもアシェリー姉につっこむ。
「なんで呼ばれたのかしら。分かる?リクシナ」
わたしの名前を呼んだのは三番目の姉、ジル。
姉たちの中ではジル姉と一番仲がいい。
「どうだろう。なんとなくなら……」
曖昧に答えるわたし。
「お兄……様は分かる?」
いけないいけない。
ここには父がいるから様じゃないと。
母の部屋でも気をつけなきゃね。
兄は父と話をしていて、終わったらいくとアイコンタクトで教えてくれた。
やっぱり兄と一番仲がいい。
ちなみに生まれた順番はアシェリー姉、ダリウス兄、チェイク姉、ジル姉、わたし。となっている。
十七、十六、十五と一つ違いだったのに、ジルは十二、わたしは十と姉たちから歳が離れてしまった。
「ごめん、遅くなって」
父からわたしのほうに来た。
「いえいえ、呼んだのわたしだしね」
「すみません、ほんとに」
ごめんなんていらないぜ。みたいな。
兄は歳が離れているせいか、ジルは敬語まじり。
歳の差なんて気にしなくていいと思うけど。
「お母様がわたしたちを部屋に呼ぶ理由、分かる?」
「そうくると思って、さっき父に聞いたよ」
「わっ、お兄様ナイス!」
「さすがですね」
ふむむ、兄も侮れんな。
「あまり詳しいことは教えてくれなかったんだけど、僕たち一人一人に言いたいことがあるとか」
「全員にババンッじゃなくて?」
「いや、違うことを一人一人に言うみたいだね」
「お兄様には次期王として恥じぬよう……みたいなものですかね」
「ジルはうまいな」
一人一人に、ねぇ。
あーあ、わたしに言うこともう分かるじゃん。
たぶん、この髪なんだろうな。
紫の髪のことを謝るか。
それとも、受け入れてくれるのか。
てかさ、王族の人が変な感情もたずに変な髪をしたわたしに接すれば、差別になんかならないんじゃ。
それがせきないってことは、やはり……貴族か。
コンコン。
父がドアをたたく。
「私だ」
「…入って」
母の声に元気さはなかった。
わたしたちは母の部屋へ入ると横一列に並んだ。
名前を呼ばれたら母の前にいって、何か言われた。
たぶん兄はさっきジル姉に言われたこととほぼ同じことを言われてるんだろうな。
「……リクシナ」
なんて思ってたら名前を呼ばれた。