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Re: お姫様は笑わない! オリキャラ募集! ( No.45 )
日時: 2010/12/05 14:23
名前: 白銀の夜 ◆OnuzI5zYIA (ID: bQbYMR0G)

母の前にいこうとしたら

「こないで」

冷たく断られた。
その声は部屋に響きわたり、みんなの目がわたしへ。
うっわ、なんか恥ずかしっ!!

「……紫の髪、王族には相応しくないわ。ごめんなさいね、あなたを産んでしまって」

その言葉は、産んだ母より生まれたわたしを拒絶しているように聞こえた。
わたしを産んだのは、あなたでしょう……?
わたしは母を睨む。

そして母はわたしを見ずに

「あなたはわたしの子じゃないわ。もう、顔もみたくないの。あなたを産んで後悔してるのよ」
「それは、無責任な言葉ですね。あなたが産んでおいて、その言葉は無いでしょう?」

挑発てきに言った。
だって、あんなこと言われて母親面されても困るし。

母は苛立った声で


「あなたなんか産まなきゃよかったわ!!生まれてこなければよかったのよ!!」


言った。

反論なんか、ない。

私の存在を否定された。
自分を産んだ母親に。
涙は、出ない。
この髪を持って。
生まれてきたわたしが悪いわけじゃないけど。
拒絶されるのは、当たり前なんだよ。

今日、商店街で、見捨てられた者と出会って
それを助ける平民に出会って
差別なんか平民ではなさそうなのに
平民すらも束ねる王族が差別して
平民は貴族になめられて、金を取られて
貴族も仕事が無くなれば王族を否定して


世界は広いな。

王族でさえ何もできないのに。
この人が、目の前にいる母親が

わたしを否定する権利はないのに。

笑えるなぁ。

兄が、呆然としているわたしに近寄って、部屋から出す。
わたしのことを心配してくれたのだろうか。
ありがたい。

でも、大丈夫。
こんなこと、生まれたときから分かってたこと。
兄が泣かなくてもいいんだよ。





———五年後


「兄さん、泣き止んでください」

私を抱きながら。
ここはわたしの部屋だから様つけなくていいから楽。

明日から家族の面会はだめ。
兄も私に会うことは許されない。





あの後、このことはいろんなとこに広まった。
特に貴族。

わたしを虐めてくる。
きっと背後にあった王族の権力が薄くなったからだろうな。
友達だと思ってた人にも逃げられて。
ずっと我慢してたんだろうな。

「この低貴族が!!」

まぁ、王族だが今のわたしはそんなものかな。

学校を辞めさせられて、お城の中での教育に。
ヴァイオリンとか、やりたくない。
勉強も簡単だし。
お城の中も制限が増えたし。
お城の三分の一がわたしの自由に動ける場所。
退屈。平民になりたい。


で今日。
家族とも会えなくなった。
三人の姉たちもきてちょっと話して帰った。
兄は……シスコンっぷりが、ねぇ。

私も兄に会えなくなるのは寂しい。
でも、あんな制限破ったって構わないし。

「お兄ちゃんは離れてもリクシナの味方だからな……っ」
「はいはい、ありがとうございます。兄さんも次期王としての活躍をしてくださいね。新聞に載ったら私は兄さんの顔が見れますし」

それはいい考えだ、と兄が私の頭を撫でる。
もう、笑えないけど。

「好きだよ、リクシナ」
「私もですよ、兄さん」

シスコンとブラコンの誕生かな。