コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 狩り☆ダッシュ=>> ( No.10 )
- 日時: 2010/11/17 14:31
- 名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)
______翌朝。
目覚まし時計の音と共に起きた俺は、制服に着替えリビングに移動する。
リビングには、もう朝食が並べられていて、ネルと恋紀は席に着いてみんなが揃うのを待っているようだ。
恋紀「おにぃ、おはよ〜♪」
ネル「おはよー戒斗」
戒「よ〜、昨日はいったい何してたんだ〜?.....奇妙な音が聞こえてあまり眠れなかったぞ.....」
恋紀「それならまだ良い方だよ、私たち、寝てないから♪」
笑顔の恋紀。
それとは対照的に、眠そうなネル。
戒「ネル、ご苦労さん。」
母「さ〜、みんな揃ったし食べましょうか♪」
母さんが、キッチンからテーブルに着く。
戒「あれ?、父さんは?」
母「さっきリビングに降りてきたんだけど、2日酔いみたいで、また上に行ったわ♪」
......父さんも大変だなぁ〜
「いただきま〜す」
ネル「.......恋紀、コレなに?」
ネルは、みそ汁を指さして恋紀に聞く。
恋紀「これは、みそ汁って言って主に大豆を発酵させて作る、味噌っていうものを使って作るこの世界の朝食には欠かせないものよ♪」
ネル「そうなんだ〜........大豆.....まめ?....」
ネルは、一人ぼそぼそ呟きながら、みそ汁をすする。
ネル「.........う、うまぃ♪☆」
ネルは、よほどみそ汁が気に入ったのだろう。
目を輝かせている。
母「あら、よかったわ〜...ちょっと味噌入れすぎた気がしたんだけど、ネルちゃんの口にあってよかったわ〜♪」
ネル「戒斗ママ、コレの作り方を教えてください!!!!!、お願いしますぅぅぅぅぅ!!!」
母「いいけど、学校は?」
ネル「私、まだ転校するの先なので大丈夫です♪」
母「ふふっ、いいわ、教えてあげる♪」
ネル「やったぁぁぁぁぁ〜〜〜♪」
恋紀「異世界人は、みそ汁が好物っと.....メモメモ」
紙切れにメモする妹。
ああ〜、なんか俺の家族も異世界人に洗脳されてるぅぅぅぅううう〜〜。
戒「ごちそうさま.....俺もう出るわ」
俺は、そう言って身支度を整え、玄関で靴を履く。
......ん?そう言えば、ネルのやつみそ汁に夢中で異世界に行くの忘れてねぇ〜か?
あ〜、神様はいらっしゃったのですね〜
わたくし、吉崎 戒斗は感謝いたします〜
ドアに手をかけた瞬間、俺の耳に異世界人の声が聞こえた。
ネル「戒斗〜、今日の朝向こうに行く予定だったけど、放課後に変更だ〜........んじゃそゆことで〜」
......俺はとっさに耳を塞いだが、聞こえてしまった。
悪魔のささやきを。
家を出る。
とほぼ同時に隣の家から、葉月が出てくる。
葉月「あっ、戒斗おはよ〜」
俺に気づいた葉月が挨拶してくる。
戒「よ〜、元気かぁ〜......」
葉「なんか、いつもより疲れてない?.....それにあの異世界人は?」
戒「そりゃ疲れるさぁ〜.....ネルは、なんかみそ汁にハマったみたいで、母さんに習うみたいだ。」
葉「ぷっ、みそ汁にハマった?.....あの子ほんと変わってるわね〜.......色んな意味で」
戒「うん......だって、異世界人ですもの。」
葉「じゃ、私たち向こうの世界に行かなくて済むってこと?♪」
戒「俺もそう思ったさ、一日でも長く、いや、あの異世界人がみそ汁中毒になってずっとこの世界にいられると...........でも、神様は許してはくれなかった。.........今日の放課後、出発だとさ」
葉「.......は〜。終わりね......」
____学校到着。
.......ん?、下駄箱の前で一人突っ立ている下級生が......
涼「あっ、あにき〜おはようっす〜♪」
その下級生は、こちらに気づき挨拶をする。
戒「ああ、おはよう........昨日の大会はどうも........おかげで、昨晩は眠れなかったぞ」
涼「昨日、家に帰ってよく考えたんす......そしたら、本当はあにき負けたかったんじゃないかって.......あにき、すまなかったっす!!」
戒「..........涼太、コロスぞ!!!!!!」
葉「まぁまぁ、あんたの手下でしょ、許してあげなよ........んで、手下はなんで下駄箱の前に突っ立ってんのよ?」
涼「....コレは、下駄箱じゃないっす。.......次元を歪める空間っす。......コレをあけていいものなのかどうか、悩んでいたんす.....」
戒「お〜〜い、涼太ぁぁ〜〜〜〜、帰ってこ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い」
その時俺と葉月は、涼太を遠〜〜〜くに感じた。
戒「こんなもんただの下駄箱だって」
俺は、涼太の下駄箱を開ける。
『・・・・・・・・・』
下駄箱、そう下駄箱の中と言う空間には本来、靴が入れてあるはずなのに............なぜか、そこには小さなおっさん.......うん、小さなおっさんがいたんだ。
おっさん「......よ」
俺は、無言で下駄箱を閉めその場から離れようとした。
その時、下駄箱が開いた。
おっさん「....なにも急に閉めんでいいだろ〜、わしゃただ転送装置の復旧を知らせに来ただけじゃ!!」
葉「ちょっと、戒斗.......このおっさんなんか言ってるよ.....」
戒「俺にふるな葉月.......俺たちは見てはいけないものを見てしまったようだ.......涼太、あと頼む......って、いないぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜」
ほんの数秒前まで隣にいたはずの涼太が消えていた。
....あいつ、また逃げたか...
おっさん「........ここに、セントペルー公国の王女様がいるはずなんじゃがぁ〜」
戒「.........おっさん、帰って♪」
笑顔で言ってみる。
おっさん「おう♪、じゃ帰ろうかの〜.........って帰るか!!!!、お主、わしをなめとると痛い目にあうぞ!!」
.....やっぱり、こんなんじゃ帰ってくれないかぁ〜........
戒「その、セントなんとかの王女様は、放課後ここにくるよ....多分。」
おっさん「お〜そうじゃったか、じゃわしはココでまつとしようかのぉ〜〜、悪かったの、ホレ行ってよいぞ」
おっさんは、下駄箱を自分でしめる。
戒「葉月.......今のは、忘れよう」
葉月「.....そうね」