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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ライフ ( No.10 )
- 日時: 2010/11/23 09:11
- 名前: 十六夜 ◆HU7XfvOYA2 (ID: dBCG1FA1)
- 参照: パワポケ6を参考にしてるんだけどね、
* 7月6日⑥
「…えーと、蓮さんですよね?」
その女の子は怪訝な顔をして、蓮を見つめる。
なるべく可及的に自己紹介は終わらせよう"と思っていたはずなんだが。
自分自身些事な事に良く首を突っ込む性格であるからにして———
「…あ、私の名前は桜子って言います! よろしくおねがいしますね!」
天真爛漫な桜古さんを見ていると、なんだか元気が湧いてくる。
そんな齟齬も無かったので、ウキウキとした心を抑えつつこの工場の社長に会いに行こうとした。
「社長さんいますかー!!」
大声で工場内でも良く聞こえるように叫ぶ。
稚拙な行動だとは理解しているが、他に方法が無い。
無知蒙昧な蓮には、他に方法が浮かばなかった と言ってしまうのも難だ。
だって馬鹿なんだもん と胸を張って言えると良いのだが。
「…社長さんいますかー!」
大声でこの言葉を叫ぶ 二回目。
「…んー? 君は誰だ?」
奥の影からスッと出てきたのは、老いぼれた40代の人。
この人が社長か 随分と予想通りだ、と頭の中で浮かべながら。
「…この工場で働かしてくださいっ!!」
この言葉を社長に言って、この山口工場に就職したのは言うまでもないだろう。
これから、艱難辛苦な人生の始まりだ。
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