* 7月6日④ヒュ——————・・・・・野球ボールは、俺の方向に一直線で向かってくる。俺は、微動だにせず そのボールを空いていた左手でパシッと握り取った。「……誰のだ?」俺が、そう訊く。目の前にいた野球メンバーの中で、一人が手をあげた「あー… それ、僕のです…」弱弱しい声で、手をあげている。「…俺も野球をやらせてくれないか?」その言葉が、この野球チームを一番に導いたのかもしれない。