コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 炎上要塞〜俺達、私達の戦い〜【オリキャラ募集中】 ( No.24 )
- 日時: 2010/11/30 07:34
- 名前: 桜音ルリ ◆sakura.bdc (ID: oo/XaO.D)
「うまくいってるか?」
教師が座るべきである椅子に座る人物は、短く散切りにされた黒髪をがしがしとかきながら目の前の男子に尋ねた。
「ああ! うまくいってるぜ! 華連!」
はじけるような少年らしい笑顔で答えた少年は名を関 涼太郎という。
その人物……華連はにやりと少女らしからぬ悪人面で口の端を歪めて笑うと、椅子から立ち上がって携帯電話を取り出した。
涼太郎はその様子を見て俺は見回りにいってくるから引き続き作戦を練ってくれ、と言い残して去っていった。
花蓮は涼太郎に無言で頷くと、携帯電話のボタンをプッシュする。
耳にかかった黒髪をがさっとかきあげ、携帯電話を耳元に寄せる、と、数回のコール音の後、すぐに声が返ってきた。
「おお! 華連! ウチのほうは上手くいっとるで! だから安心せぇや!」
「そうだ! この大島 信二に任せとけば心配は無用さ!」
それがあまりにも大きく、叫んでいるような声なので華連は思わず受話器から耳を離した。
が、すぐに耳に押し付けると、同じく叫んでやった。
「わかった! だからお前は電話に出る時に叫ぶな、陸奈!」
相手が自分と同じく耳がいたんだのか、黙りこくる様子を確認した後、華連は電話の通信終了ボタンを押した。
そしてはぁ、とため息をついて窓に歩み寄り、校庭を見下ろす。
したでは学校の祭りに使うはずのシートを出して、その下で大橋小太郎とその他数人がなにやら作業している。
そしてプールでは小野寺 亜美と大沢 桃子が他の生徒と一緒に清掃作業を行っていた。
華連は大丈夫なのか? あいつら。
と、つぶやいたがそれは彼等に任せるとしようと責任を放り投げて別の場所に視線を移した。
東門では小さくて良く見えないが、先ほど連絡をとった陸奈と大沢 信二がその他何人かの生徒らとバリケードを築いていた。
正門はこちら側の窓からは見えないが、多分、杉山 孝明と寿 彩佳が同じく生徒を率いて表からは見えないようにバリケードを築いているのだろう。
現在、この学校内にはこの学校のほとんどの生徒が集まっている。
それは何のためか?
——————戦争を起こすためだ。
スト・授業放棄と同じようなものだが、今はあいにく夏休み。
そこで、この前資料室で見つけた『全学共闘会議
』の資料。
この資料の中にある日大全共闘をまねして戦争を起こそうと言うことになったのだ。
最初は数人だけだったが、あっという間に広まり、作戦決行日には沢山の生徒が集まった。
しかも、他校の生徒もだ。
こんなに人がいて自分は大丈夫なのか、と、心配になったが、支えてくれる仲間がいるから、華蓮はがんばるのだ。