コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 音色の旅に祝福を ( No.11 )
- 日時: 2010/11/24 17:57
- 名前: 真白 (ID: oSsw04AE)
◇◆◇
どれくらい経ったんだろう。
もう、フレヤ草原の目印『大きな木』が見えてきた。あそこに着けば、この吐き気も治まる[おさまる]よね・・・。
そう考えるのも束の間[つかのま]。あたしは、憎きエリーに振り落とされて、真っ逆さまに。
げっ・・・・!もしかして、地面に激突?
思わず目を瞑ってしまう。
耳元で風を切る音が聞こえている。
だけど、4秒も経つとその音も聞こえなくなって、誰かに抱きかかえられていた。
そ〜っと目を開けて、今の状況を確認する。
まず、真っ白な雲が浮かぶ、真っ青な空にはエリーが小馬鹿にしたような顔をして、飛んでいることが発覚。
許せない!今度逢ったら(出来れば逢いたくないけど)殴ってやる!
で、次に分かったこと・・・・・。・・・・格好いい青年に、お姫様だっこされてる・・・。
・・・・・ええッ!?
あたしの顔は熱気で上気した。
「大丈夫?お嬢さん」
青年は、あたしに向かってニッコリと笑う。
「はぁ・・・・大丈夫ですぅ・・。有難うございました!」
「そっか、良かった。それで、君がファナちゃん?」
あたしはコクコク頷く。
もしかして、この人、旅のメンバーなのかな?
と、思うのと同時に、ドスのきいた声が聞こえてきた。
え?何事?
「おいっ!あたしの妹に手を出すんじゃないっ!この、ナンパ師め!早くファナを降ろせ!」
怒鳴っている彼女の言う事に従って、青年はあたしを優しく降ろす。
あぁっ!この子、あたしの顔にそっくり!まさか、双子の・・・?
あたしのソックリさんの剣幕にも関わらず、青年はさらりと答えた。
「成る程。ソフィはファナちゃんが地面に激突するのを黙って見てろというのか」
「ぐっ・・・」
痛いところを突かれたらしく、ソックリさん(ソフィっていうのかな?)は黙り込んでしまった。
「あのぅ、お取り込み中スミマセン。お2人とも、旅に行くメンバーですか?」