コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 音色の旅に祝福を ( No.8 )
日時: 2010/11/23 17:38
名前: 真白 (ID: h9rhVioE)

第2章 出会い

あれから。しばらくの間は、バランスを保って飛んでいた。でも、やはり、エリーはあたしを振り落とそうと暴飛行している。

「あのね、エリー。もうちょっと優しく飛べないかな?」

そう聞いても、馬鹿にしたように鼻を鳴らすばかりで全然効果はない。
うう・・・酔って来た。

「おねーさん、どこ行くのぉ〜?」

原っぱでよく遊んでいる女の子達が、あたし(と、エリー)を見上げながら叫んでいた。

「フリヤ草原!」
「そっかぁ!あのね!気を付けた方がいいよぉ!フリヤ草原にお花摘みに行った子がね、カイブツに襲われたのぉ!」

また、別の子が叫ぶ。

カイブツって、もしかしたら、伝説上の生物のことなのかも。気をつけなきゃね。

「ありがとう!気をつけるね!」

そう言うと、ちゃんと前を向いた。これ以上下向いてたら、吐いちゃう・・・。

「ホントに、もうちょっとゆっくり飛んでよぉ・・・」

情けない声を出すと、エリーの鬣[たてがみ]にしがみついた。