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- Re: マイクテス。—陽光学園放送部活動記録— ( No.1 )
- 日時: 2010/11/28 18:58
- 名前: むーみん ◆bbb.....B. (ID: 20F5x0q3)
◇書き始め
俺の名前は、小山晴。
ちなみに将来の夢はアナウンサー。
中学校時代はもちろん放送部に属し、青春のすべてをお昼の放送にささげてきた。自慢じゃないが、俺は一回も噛んだことがないし、一秒たりとも放送の時刻が遅れたこともない。
仮にもし誰も聞いていなくとも、俺は完璧に放送をし続けた。
無論、高校へ入っても放送部に所属している。
そして、青春のすべてを放送にささげるつもりだ。
周りの奴は、俺を変人だとか、何か妙な宗教にでも入っていそうなどと言う。
だが、関係ない。
俺は朝のニュース番組でズー○インをするのだから!
そう、俺は物心ついたときからずっとあの番組でズーム○ンをしたいと思っていた。だから、
「お前はあほかぁああ!」
「ぐほっ!」
後ろから甲高い声が聞こえたかと思うと、直後にノートで思い切り殴られた。
後頭部がずきずきと痛む。
「痛いですって! 急に何するんですか!?」
「あんたがズーム○ンしたいとかどうでもいいわよ! あたしは活動記録を書いてって言ってるの! それじゃ、あんたのどうしようもない伝記じゃない、誰もそんなもの見るはず無いでしょう!?」
俺の後ろからキーキー言っているのが、放送部部長の2年椎名美玲。
現在、俺は部長に指示で、自分のノートパソコンで、『部活動記録』を書かされていた。
「このままじゃ部費貰えなくて廃部の危機なのよ!」
「俺はアナウンサーになりたくてここに入ったんです、なんで俺が部活動記録なんて書かなくちゃいけないんですか!」
ここ陽光学園の部活動の仕組みを説明すると、部活動として存在しているものは、全て一か月に一回『部活動記録』というものを書かなくてはいけない。
生徒会は部活動記録の内容から部費を出している。つまりは極力部費の無駄が無いようにするのが目的らしい。
今は4月。出会いと始まりの月。
放送部では今まで部活動記録を書いていた先輩が卒部し、部活動記録を書く担当の人がいなくなってしまったのだ。
そこで、目をつけられたのが唯一の新入部員、俺だった。
「他に書けそうな人いないのよ。よろしくね、新入部員」
「嫌です」
そう言うと間もなく俺の頭部にノートの角が突き刺さった。
先輩、ノートの角は反則です。